前回の続き。
今回の地震で被害がかなり出ており、雪崩と地滑りで流された村もいくつかあるとされている、ランタントレッキングエリアに、トレッキングガイドのAはいた。
スンダリジャルから歩き始め、ゴサイクンダを越え、キャンジンゴンパをめざし一度シャブルベシへ下山した後、タマンヘリテイジ方面のタトパニへ足を延ばす、という、15日間のトレッキングの終盤で、地震発生当日はタトパニ泊の予定だった。
しかし、現地で予定を変更しており、当日の朝タトパニを出発、地震発生時は高原状の地形のナグタリにいたという。
たまたまの予定変更が、結果的に難を逃れることになったと、お客様はおっしゃっていた。「ナグタリでは山崩れなどなく安全な場所だった」、と。
ガイドによると、当日朝出発したタトパニは、「地震発生後、村ごと流された」、という情報もあるそうで、当初の予定通り行動していたら、もしかすると今頃、捜索対象になっていたかもしれない、と。そう考えるとぞっとする。無事でいてくれて本当に良かった。
また、ゲスト曰く、「地震当日の朝の温泉浴場で撮影した写真を確認したら、白人系の人物が映っており、トレッカーがいたことは間違いないと思う。しかし我々がシャブルベシに下山した日、タトパニ方面からおりてくるトレッカーや地元民は目にしなかった」、と。
当日タトパニにいた人たちは、無事なのだろうか。
・・・
ちなみに、ランタン地方の情報は、地震発生後もしばらくほとんど入ってきていなかった。
地震発生4日目の4月28日朝、記者さんの取材同行のためカトマンズ空港に待機していたところ、民間ヘリコプターのパイロットである知人とたまたま行き会った。彼曰く、「たった今、日本人4人をランタンから救出してきたところだ」「ランタン、ゴラタベラあたりは壊滅的だね。村がなくなっていたよ」、と。すぐには状況が理解できなかった。
また28日に無事カトマンズに帰着したガイドも、「村もトレイルもなくなり、この先しばらくはランタントレッキングはできないのではないか」、と言っており、徐々に事の大きさを実感する。
その後、現地から救出されたトレッカーなどがyoutubeにあげている地震発生時の動画などを見て、大変な状況だった(そして今も)ことをあらためて認識。
ガイドたちが定宿とするランタンのロッジも流され、亡くなった従業員たちもいるという情報も入ってきて(オーナーはたまたまカトマンズに出てきていて無事)、想像を絶する状況と、被害の大きさに愕然としている。
このエリアでは、いまだ行方不明者も数多くいるとのことで、早く消息が確認されることを祈っている。
===
つづく。
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(1)とチュルピ
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(2):カトマンズ、ナガルコット観光
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(3):ランタントレッキング
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(4):ゴーキョピークトレッキング
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(5):カトマンズ空港送迎
地震発生当日(4月25日)のガイドの状況(6):パタン訪問
0 件のコメント:
コメントを投稿