ブログ移転のお知らせ

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2008年8月30日土曜日

今だから笑える縁起でもない迷信

先日、知人が腎結石を摘出する手術をカトマンズ市内の病院で受けた。

ネパールでも、レーザーを使った粉砕手術の技術はあるとのことだが、比較的大きな石が複数見つかったとのことで、てっとり早く開腹手術をすることになった。

命にかかわる病気ではないが、麻酔をしてメスを入れる以上、何が起こるとも限らない。多少なりとも不安を抱えていた手術日3日前の夜、ことは起きた。

知人の寝室のすぐ外で、狐(に似た小動物)が、一晩中遠吠えのような声をあげ、鳴き続けていたというのだ。

ネパールには、『夜、狐(に似た小動物)が遠吠えをすると、人が死ぬ』という迷信がある。よりにもよって、開腹手術を控えた自分のすぐ横で遠吠えを始めるなんて縁起でもない、と、知人は思ったそうだ。

迷信にしか過ぎないと考えようとしても、虫の知らせということもある。不安は募るし、鳴き声はうるさい。その夜は熟睡できなかったらしい。

そして翌朝、偶然なのかたまたまなのか、すぐ横の兄弟宅で飼っていた子牛が病死したとのこと。前夜の遠吠えは、迷信を信じるならば、子牛の死を予告するものだったのかもしれない。

その後、手術に臨んだところ、何事もなく終了したそうだ。ちなみに、石は、大豆ほどの大きさのものが4つ摘出されたとのこと。

今だから笑える話だが、手術が成功したのは子牛が身代わりになってくれたおかげだと考えると、迷信もあながち侮れない。

2008年8月29日金曜日

ルクラ便連日欠航

ここ5日ほど、カトマンズ~ルクラ間のフライトは連続欠航になっている模様。

カトマンズで午前中に雨が降っていることと、ルクラ周辺に発生している濃霧が原因とのこと。

ルクラ空港は、周りを山に囲まれているので、少しでも視界が悪いと欠航になるのだ。

ルクラ空港の様子は 以前の記事 をどうぞ。

さて、毎年、雨季中や冬期は、大雨や濃霧の影響で、1週間ほど連日欠航となることがあるカトマンズ~ルクラ路線。

カトマンズ~ルクラ間は、空路が飛ばないと陸路移動をするしか方法はなくなるのだが、途中までしか車道がひかれていないので、バスと徒歩で、約1週間ほどかかってしまう。

欠航の確率が高い季節、低い季節はあることはあるが、どのような季節にも、欠航になるときはなるので、エベレスト方面のトレッキングを予定する際には、十分余裕を見ることが必要。

2008年8月28日木曜日

計画停電時間延長へ

8月27日より、計画停電時間が延長となった模様。

まだ雨季も明けきらない8月だというのに、毎日2時間~3時間の停電実施となる。

今からこの調子だと、本格的な乾期に入るこれから先が思いやられる。昨シーズンは、ほぼ毎日1日7~8時間近く停電していたが、今シーズンはさらにそれを上回るのか?

計画停電時間帯は、エリアごとに細かく分かれている。詳細は、こちらのページにてご確認を。

http://nea.org.np/en_loadshedding.jpg

旅行者の利用が多いタメル地区の計画停電時間は以下の通り。

日曜日 19:00-21:00
月曜日 11:00-13:00
火曜日 19:30-22:00
水曜日 13:00-15:00
木曜日 15:00-18:00
金曜日 18:30-21:00
土曜日 09:00-11:00

停電が増えると、旅行者にも影響が出る。

中級レベルのホテルでも、電気の供給が安定しなかったり、部屋では電気が使えなかったり。

湯沸かし器も使えず、日照時間の関係でソーラー熱も当てにならず、水シャワーしか使えなかったり。

発電機は燃料不足で作動させられなかったり。

また頭の痛い季節がやってきた。

2008年8月22日金曜日

気まぐれな天気とヒマラヤ



ビクラム暦5番目の月・バダウ月(西暦8月半ば~9月半ばに相当)は、雨期終盤。

日本ではこの夏『ゲリラ豪雨』という言葉をよく聞いたが、まさにそのような局所的に降る短時間の雨が、多く降る季節。

カトマンズ周辺からヒマラヤが望める確率も、運次第、という季節なのだが、今朝はまた、雲の向こうに、ランタン方面のヒマラヤが顔をのぞかせていたようだ。

このような朝は、カトマンズ近郊のヒマラヤ展望地、ナガルコットからも、ヒマラヤの眺望を楽しめていることが多い。

一昨日(前回の記事参照)には、まったく見えなかったのに、天候次第で、雲の切れ間から、はっとさせられるようなヒマラヤが顔を出す、気まぐれな季節なのだ。

* 写真は今朝のもの。スタッフによる撮影。

2008年8月20日水曜日

8月のナガルコット~チャングナラヤン



本日早朝、ナガルコットからの風景。

ナガルコットは、カトマンズから北東約30kmのところにある、標高約2200mの丘。カトマンズから近距離(車で約1時間半)で行けるため、身近なヒマラヤ展望地としても知られている。

まだ完全に雨季が明けていない今の時期でも、運がよいとすばらしいヒマラヤの眺望に恵まれることもあるのだが、今朝は残念ながら見えなかったようだ。

深い雲海は、これはこれで神秘的なのだが、ヒマラヤが見えないのはやっぱり残念。

時間とともに雲海も消えていき、入道雲と青い空が広がる今の季節。



ナガルコットから、チャングナラヤンへ向かう途中にて。



* 写真は今朝のもの。スタッフによる撮影。

2008年8月18日月曜日

ガイジャトラの日のカトマンズ(17日のこと)



前日のラクチャバンダン(ジャナイプルニマ)祭日に続き、昨日17日も、ガイジャトラの祭日だったネパール。

ガイジャトラは、主に、この1年に家族内で死者が出た家の者が、死者の魂を楽しく天国に送るための、ネワール族の祭り。




男児(男性)を牝牛に仮装させ、牝牛を引き連れて街を練り歩く。この日、カトマンズダルバールスクエアでは、ガイジャトラを祝う人たちでにぎわう。

祭りの季節に入ったネパール。次の祭日は、8月23日の、クリシュナ神聖誕祭(クリシュナ・アスタミ)。

* 写真は17日ガイジャトラの日のもの。カトマンズにいるスタッフによる撮影。

2008年8月16日土曜日

ジャナイプルニマの日のカトマンズ



満月の今日はジャナイ・プルニマ(ラクチャ・バンダン)。

ヒンドゥ教の男性が、身体(胴体)に斜めに掛けている聖なる紐『ジャナイ』を交換する儀式を行う日。

前日に髪をそり、断食をして聖なる気持ちでこの日を迎える。

男性以外でも、上の写真のような聖なる紐を、手首に巻いてもらう儀式を行う。 (手首に巻く紐は『ジャナイ』ではない)

通常、各家庭で、ヒンドゥ教のお坊さんによりこの儀式を執り行ってもらうのだが、この日は寺院の前などにお坊さんが待機していて、家で儀式ができなかった人のために、代行してあげる光景も見られる。








今風のファッションに身を包む若者でも、ネパールでは伝統的な習慣を大切にする人は多く、ジーンズ姿のこの女性も、街中で手首に聖なる紐を巻いてもらっていた。

さて、毎年この日には、たくさんの種類の豆が入った『クワティ』というスープを食べる習慣がある。

豆は、少し発芽した状態になるよう2~3日前から水に浸しておく。





上の写真は、私たちの事務所で調理したクワティ。

* 写真は本日のもの。カトマンズにいるスタッフによる撮影。

2008年8月14日木曜日

雨期中のヒマラヤ再び



昨晩、カトマンズでは強い雨が降っていて、そのおかげで今朝はきれいなヒマラヤが見えていたようだ。

写真ではわかりづらいのだが、雲の奥の切れ間に、白いヒマラヤが少し顔を出している。

そろそろ、ビクラム暦4番目の月、雨の多いサウン月も終わる。8月17日からは、5番目のバダウ月が始まり、雨季もそろそろ終盤、という雰囲気になっていく。

* 写真は本日のもの。カトマンズにいるスタッフによる撮影。

2008年8月8日金曜日

意外なところでであった嬉しい『ナマステ』

久々の長期休暇で、しばらくカトマンズを離れている。

日本の夏は、実に8年ぶり。高温多湿の気候に、閉口気味。この暑さに比べると、今の時期のカトマンズは、なんて過ごしやすいんだろうと、実感する日々。

さて、話し変わって、ネパールを離れていると、意識していない限りネパールのニュースに触れる機会などない。ネパールとかかわりのない知人との会話の中では、ネパールのことなどほとんど出てこない。

しかし、意外なところでネパールの話題をすることが何度かあり、うれしくなったことがあった。

それは、いずれも病院での出来事だった。

日本に滞在している間、何回か病院(主に皮膚科)行く機会があった。

私がネパールから一時帰国していることを知ると、「懐かしいなあ、30年近く前、教授に連れられて何度か通ったことがあるよ。当時はよかったなあ」と言ってくれた医師がいたり(今もいいですよ、と、返答しておいた)、ネパールでの虫刺されの症状を相談すると、それに関係するネパールでの症例研究などを教えてくれた医師もいた。

「王様は今どうしているの?」と興味深く聞いてきた医師もいたし、以前からの政情をけっこうよく知っていて、今の情勢を気にかけてくれた医師もいた。

中でも、一番笑ったのは、ある看護師さんの一言。

知り合いがネパールで仕事をしていたことがあるとのことで、ネパールに行ったことはないが、彼女自身もネパールに興味を持っているという看護師さん。治療とは関係のないネパールのことを、いろいろ話しかけてくれた。

そして、治療を終えてわたしが去ろうとすると、彼女は手のひらを胸元であわせ(つまり合掌をして)、陽気に「ナマステ」と私を見送ってくれたのだ。

意外なところでであった『ナマステ』に、病院を出た後もしばらく顔がほころんでしまった。

2008年8月7日木曜日

大使館からのお知らせ転載:ポカラ市内における爆弾事件の発生に伴う注意喚起について

2008年8月7日付、在カトマンズ日本大使館からのお知らせを転載します。

===転載ここから===

ポカラ市内における爆弾事件の発生に伴う注意喚起について

当館に入った情報によれば、昨日(8月6日)午後8時頃、ポカラ市内の2ヶ所において爆発事件が発生し、死者はないものの6名の負傷者が出ました。

邦人の被害者はおりませんでしたが、爆発場所は、ポカラ空港から北方約1キロメートの地点で、邦人の旅行者が度々利用するホテル街とポカラ市内を結ぶ中間地点であるため、今後、邦人がこのような事件に巻き込まれる可能性も否定できません。

観光地等を訪れる際は、治安情勢の入手に努め、爆発事件に巻き込まれない十分に注意して下さい。

===転載ここまで===

(補足)過度に不安がることはないと思いますが、危機意識を常にもって行動することは大切でしょう。いつ刃物で刺し殺されるかわからない現在の日本でも、同じことが言えるかもしれません。

2008年8月6日水曜日

ナグパンチャミ(ナーグパンチャミ)



今日は、蛇の神様を祀るナグパンチャミ(ナーグパンチャミ)の日。





朝、玄関や門の前に蛇の神様の絵を貼り、プジャをする。こうすることで、これから1年、家に悪運がつくことから逃れられると信じられている。

蛇の絵は、ヒンドゥ教徒が神として崇める牝牛の糞で壁に貼り付ける。

この日を節目に、暑さが少しずつ和らいでくるとされている。日本で言う、立秋という感じだろうか。

そういえば、日本も明日(8月7日)が立秋。とはいっても、暑さはまだまだ続きそうだが。

* 写真は本日のもの。カトマンズにいるスタッフによる撮影。

2008年8月4日月曜日

ナグパンチャミを前に、アサン市場にて



8月6日は蛇の神様を祀るお祭り『ナグパンチャミ』の日。

カトマンズ市内のアサン市場では、蛇の神様の絵が売られ始めている。

当日、玄関の外などに、この絵を飾ってプジャをする。



これから秋に向けて、いろいろな祭りが始まるネパール。

アサン市場へ出かけると、それぞれの祭りに必要なグッズをいっせいに売り出す光景が、こうやって見られるようになる季節。

* 写真は本日のもの。カトマンズにいるスタッフによる撮影。

2008年8月1日金曜日

ネパールで見られる部分日食


本日、ネパールでは部分日食が見られる。

日食開始時刻は、ネパール時刻の16:22。17:20に最大となり、18:13に終了する。

ネパールとの時差が+3時間15分の日本は、すでに日没後であるため、残念ながら見ることは出来ない。

日食、月食の話題は何度かブログにも掲載したことがあるのだが、ネパールでは占星術とも深く関係がある。その時の星回りも影響し、生誕星座によって、見ると幸運になったり、不幸がもたらされたり、ということが、パットロとよばれるカレンダーに記載されている。

ビクラム暦4番目の今月・サウン月(7月16日~8月16日)は、ヒンドゥ教徒にとって、一年のうちでも最も信仰心を強める月のひとつとされているのだが、今年は、このサウン月に日食・月食が合計2回あるのだそうだ。

次は、8月16日~17日かけての月食のようだ。こちらは、日本でも一部の地域で見られるようだ。(日本では17日未明)