ブログ移転のお知らせ

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2006年11月30日木曜日

冬到来

先週末あたりから、突然寒くなってきた。

日中は、日差しも強くぽかぽか暖かいのだが、日のあたらない室内でじっとしていると、信じられないほどに寒さを感じる。

日の当たらない部屋の日中の室温14度ぐらい。

毛布も増やし、石油ストーブ、湯たんぽの準備も整えた。

2006年11月28日火曜日

カトマンズ→バンコク→関空(成田)間預け荷物の盗難被害

先日(11月25日)、TG便にてカトマンズを発ち、バンコク経由で関西空港へ向かった方から、預け荷物盗難に関する連絡をもらった。

日本到着後、ソフトスーツケースにかけていた南京錠が壊され、中に入れていた携帯電話とMP3が盗難されたとのこと。

旅の最後に、このような目に遭ってしまい、とても残念に思う。

ヒマラヤン・アクティビティーズ利用者の方で、このルートで預け荷物の盗難/盗難未遂に遭われた方は、過去、何名かいらっしゃった。撮影後の大事なフィルムや、めがねを盗まれたり、盗難被害には遭わなかったが、かばんの鍵が壊されていたり。

ちなみに、日本~アメリカ便の場合は、治安上の目的で預け荷物の中身も検査される関係上、スーツケースの鍵を壊されることは、事前に告知されている。しかし、日本~バンコク~ネパール往復便でもそのようなことがあるのかどうかは知らない。少なくとも、私は日本~ネパール間の路線を利用した際に鍵を壊された経験はない。

犯行は、どの空港で行われたのだろうか?

可能性として考えられるのは、カトマンズの空港または、バンコクの空港なのだが、状況的には、後者での確率が高いように思う。

というのは、カトマンズの空港の場合、搭乗手続き時に荷物を預けた後、その荷物が機内に運び込まれる間は、せいぜい2時間ほどしかない。しかも、カトマンズ空港利用者の方ならご存知かと思うが、預け荷物はいったん、機内に詰め込む前に、青空の下に置かれる(これから乗り込む予定の機体のすぐそばに並べられるのだ)。

つまり、大勢の目の前にさらされている状況が長いので、短時間に鍵を壊し、金目のものだけ盗むという作業をこなすのは、難しいのではないか、という理由から。

しかし、バンコクの空港では、数時間の乗継時間がある。その間、カトマンズで預けた荷物が、バンコク到着後、どのように扱われているのか、まったくわからない。

バンコク発日本までの乗り継ぎ便がTG便でない場合は、いったん、倉庫のような場所に呼ばれ、カトマンズで預けた自分の荷物を確認させられる場合もあるが、TG便乗り継ぎの場合は、日本に到着するまで自分の荷物とは一切関わり無く過ごすことになる。となると、状況的には、バンコク空港でのほうが、犯行に及びやすいのではないか、と思ってしまう(あくまでも、ネパールびいきの私の勝手な憶測)。

いずれにしても、旅の終わりに、預け荷物盗難の被害に遭うと、せっかくの楽しい思い出も台無しになってしまう。

このような事態を回避するために、鍵をかけた預け荷物であっても、貴重品は絶対に入れないよう、気をつけよう。

2006年11月27日月曜日

フライト欠航時ルクラ空港での戦い

先週(11月19日~)連日5日間ほど、天候不良によりカトマンズ~ルクラ間の国内線がほぼ全便フライトキャンセルとなっていた。

ルクラ空港周辺の視界不良がキャンセルの原因となっていたようだ。

そんな中、視界が晴れた隙を見て飛んだ便も何便かあった。その1便に、カラパタールまで行く私たちのゲストも乗ることができていた。待機1日だけで、ルクラに向かうことができ、ほぼ予定通りトレッキングを開始することができたのは、不幸中の幸いだった。もし、運悪くルクラ行きに乗れていなければ、トレッキング開始日を数日ずらす羽目になったか、もしくは、急遽ルートを変更する必要が生じていただろう。

さて、それはいいとして、問題なのは、カトマンズに戻って来られず、連日ルクラ周辺で待機しているトレッカーたちだ。

カトマンズ空港でフライトキャンセルに巻き込まれる分には、予定を変更すればよいだけだが、トレッキング終了後、ルクラにて連日のフライトキャンセルに巻き込まれると、もう、どうしようもない。

トレッキング終了後も日程に余裕がある場合、カトマンズに戻るのが多少遅くなってもそれほど問題は出ないが、帰国便の日程が迫っている人の場合は、なんとしてでも、予定通りカトマンズに戻る必要が出てくる。

しかし、飛行機は1便も飛ばない。トレッキングを終えたトレッカーが日ごとに増えていくので、ルクラ空港待機客は増える一方。精神的に疲れ、最悪な状態となる。

このような状態が何日も続くと、痺れを切らして、カトマンズに向けて歩き始める人や(ルクラ→カトマンズ間は歩いて数日かかる)、ヘリコプターをシェアして飛ぶ人などが出始めるのだが(数百ドルかかる場合も)、多くの人は、天候の回復を信じ、ルクラ空港にて待機し続ける。

昨日、この欠航時にルクラ空港にて連日待機していた方に、現場での実情を聞かせてもらう機会があった。

はじめのうちは、空港側でも秩序のある対応をしてくれていたとのことだが、最終的には優先順位などまったく無視で、運良くカトマンズから飛んできた便があると、金、コネ、権力にものをいわせた乗客のみが、搭乗できるチャンスをもらえていたとのことだった。それはもう、すざまじい世界が繰り広げられていたようだ。

話が飛ぶが、年末年始に限られた日程でエベレスト方面のトレッキングに出かける予定の方は、カトマンズに戻ってこられなくなる場合の状況も考え、フライトキャンセル時の対策もあらかじめ練っておくと安心かもしれない。そんなことを、身にしみて感じてしまった。

2006年11月26日日曜日

計画停電1日9時間準備中?

本日付ネパール語新聞サマチャールパットラの一面にあった見出しを見て驚いた。

毎日9時間の計画停電準備中

記事によると、12月半ばより実施されるかも、ということだ。

ネパールでは、停電は日常茶飯事。何の前触れもなく、突然電気がブチッと切れ、そしていつの間にかまた、突然復活するということは普通のこと。誰も何もさわがない。

こういう突発的な停電より、計画的にわかっている停電のほうが、単純に考えると、ありがたいといえる。しかし、1回の停電時間が長いし、計画停電時間以外の不計画停電は相変わらず突発的にやってくる。このため、『計画停電』が発表されると、二重停電の絶望感に襲われるのだ。

昨年からの水不足により、今年初め、1週間に17時間の停電が実施されていた。その後、停電時間は拡大され、3月時点で1週間に35時間の停電となったこともあった。と、さらっと書いてみたが、1日5時間電気が来ない生活を想像してみてほしい。まず、日本の生活からはありえないことだと思う。

その後、1日12時間の停電も予定されていたようなのだが、うまい具合に回避される運びとなり、そのまま雨期に突入したため、しばらくは長時間停電からは逃れられていた。

しかし、今年の雨期も降雨量が少なかったようで、今年9月から、また、1週間に1回、3時間程度の計画停電が復活していた。が、ネパール秋の大祭時に停電は一時回避となってから、気づいたら最近では実施されていなかった。

このまま来年頃までは順調に行くのかと思っていたのだが、やはり甘かったようだ。

週1回程度、毎日違った地域で9時間の停電が実施されるのか、それとも、全地域で毎日9時間の停電となるのか。いずれにしても、電気のない寒い冬を想像するだけで、とても寂しい気分になってしまう。

2006年11月22日水曜日

ネパールに平和が戻ってきた



昨晩、政府とマオイストの間で和平協定調印式が行われた。約10年続いたマオイスト問題が、終結した。

そして本日は、急遽祝日となった。

夜には、平和を祝してオイルランプに火を灯し、静かに祝福する光景も見られた。

ここ数年、『危険』なイメージが強まってしまっていたネパール。

普通に生活している分には、外出禁止令が出されていたときも、ストライキが頻繁に実施されていたときも、特に危険を感じたことは一度も無かった。カトマンズ市内で一時期、小規模な爆発物騒ぎが頻発していたことがあったのも事実だが、危険だと感じたことは、正直一度も無かった。ネパールに住んでいながら、無責任かもしれないが、日本の新聞でネパールのことが騒がれていたときも、実際は、他人事のようでしかなかった。

しかし、旅行者の間ではイラク並みに危険な国、と勘違いされていることもあったようで、政情混乱の影響が、ネパールを訪れる旅行者数にも大きく影響していた。

そういう混乱も、終わった。これからは、以前のような平和なネパールが戻ってくることを信じたい。

* ただし、ネパール人の性質上、政情とはまったく関係のない自己本意の突発的なデモやストは、今後も行われることが予想されるので、そういう点では、ネパール入り後も現地情報はしっかり入手することをおすすめする。

2006年11月21日火曜日

漢字のサインはサインではないのか?

私は、ネパールの2つの銀行に個人口座を3つもっている。

預金を下ろすためには、チェック(小切手)を切るか、銀行のATMカードを使うことになる。

ATMは、故障している場合があり、お金が出てこないこともあるので、チェックを切ることが多い。チェックの前面、裏面には、私を識別するサインを書く必要がある。

1つの銀行では、漢字のサインを受け入れてくれているのだが、もう1つの銀行では、頑として漢字のサインを受け入れようとしない。外国人の利用も多い、大手銀行なのに。「漢字は行員が理解できないから、ローマ字でないとだめ。または、一部分にローマ字が入っていればOK」という、よくわからない理論が、銀行側の言い分。

初めて口座を作った際にこう言われ、仕方なくローマ字表記のサインを登録していた。しかし、いくつもサインがあると混乱するので、パスポートのサイン(漢字)に統一しようと、何度か銀行側に掛け合ったことがあるのだが、「漢字のサインはだめ」と相手にもしてもらえなかった。

しかし最近、その銀行に口座を持つ日本人で、漢字だけのサインを登録している人をみかけた。なんだ、漢字サインもOKしているんじゃないか。

銀行側に再度問い合わせてみた。すると、「漢字のサインでもかまわない」という。それどころか、その行員は「サインに使用する文字が英語であろうが日本語であろうが、関係あるはずがないではないか」と、理解のあることを言う。

ネパールでは、人によって言うことがバラバラで、そのために翻弄させられることが多いのだが、今回のこの行員のまともな発言を信じ、先日、サイン変更届を提出していた。しかし、やはり受理してくれていなかったことが本日判明した。前回とは違う行員にその理由を尋ねると、やはり「漢字のサインはだめ」とのこと。

「なぜ?漢字のみのサインをこの銀行で使っている日本人を、見たことがあるけれど?」とたずねても、「ネパール人が読み取れない漢字のサインなど、ネパールで通用するわけがない」と、相変わらずわけのわからない答えしか返ってこない。

「そもそも、サインというのは、他人にまねされないようなものを考えるのであって、それがどんな文字であろうがかまわないのではないか?極端な話、○や☆などの記号であっても、問題ないはずだ。それに、他の銀行では問題なく漢字のサインを使用できている。漢字のサインは読み取れない、というが、それでは、英語やネパール語のサインなら解読できるというのか?」 

と抗議し、近くにいた見知らぬネパール人の、英語だかネパール語だかわからないサインが書かれたチェックを奪い取り、行員に提示したところ、返答に困ってしまった様子。

しかし、最終的にはやはり、「漢字のサインは受け入れられません」の一点張りで頑として認めてはくれなかった。

2006年11月20日月曜日

ネパール国内線:9時間待ち後にキャンセル決定の悲劇

天候の影響を如実に受け、遅延、欠航が生じやすいカトマンズ~ルクラ間、ポカラ~ジョムソン間のフライト。この2区間は、この時期、外国人トレッカーの利用も多い。

後者の、ポカラ~ジョムソン区間については未確認なのだが、カトマンズ~ルクラ間は、昨日今日と、全便(カトマンズ発/ルクラ発便とも)欠航となっていた模様。

ここのところずっと、カトマンズ上空は晴れてはいるのだが、ルクラ付近の視界が開けていないらしい。昨日は雲が立ち込めており、本日は雨が降っていたとのこと。有視界飛行で、なおかつ、ルクラ空港は こんな にスリリングな空港であるたため、視界が開けないと全便欠航となってしまうのだ。

本日、ゲストとガイドが、午前6時15分カトマンズ発ルクラ行き始発便を利用し、ルクラへ向かう予定だった。カトマンズ市内のホテルを出発したのは、早朝5時15分。

普段は、予定していた便が飛んだかどうか、航空会社に確認を入れることにしているのだが、本日は昼過ぎまで確認するのを忘れていた。

本日、午前発のカトマンズ発ポカラ行き便を利用したゲストもいたのだが、こちらは、それほど遅延することなくポカラに到着したという知らせがガイドから入ってきていた。というわけで、ルクラ便も順調に飛んだものとばかり思い込んでいた。

しかし、14時半、ルクラへ飛んだものとばかり思っていたはずのガイドから、連絡が入った。聞くと、カトマンズの空港からだという。もう少し待てば、ルクラの視界が開け、飛べるようになるのではないか、と、今の今まで待たされ続けていたようだ。しかし、結局午後になって欠航が決まり、市内に引き返すハメになったという。

早朝5時半からカトマンズ空港で待機し始め、実に9時間も空港内にて待たされたというわけだ。ガイドもゲストも、朝食も昼食もとっていない状態。

欠航となった場合、自動的に翌日の同じ便に振り替えとなる。つまりまた明日、振り出しに戻って、早朝5時頃にはホテルを出発しなければいけない。明日は欠航とならないことを祈りたいが、天候が相手なので、運を天に任せるしかないというのが、実際のところなのだ。

2006年11月19日日曜日

10万ヒット御礼

2005年1月終わりから更新し始めたこのブログ。その約1ヶ月後に、なんとなくつけてみたカウンターが、昨日10万を超えました。

今年4月のネパール政変時に急激にアクセス数が増えて以来、毎日、いろいろな方に訪れていただいています。

どうでもいい内容の投稿もたくさんありますが、ネパールに住む一日本人女性(そう、私は女です。男だと思っている方も、時々いらっしゃるようですが)の目から見えてくる日々のことを、これからも書いてみたいと思います。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

2006年11月16日木曜日

エベレスト(ネパール名:サガルマータ)はどこにある?

新しく雇った女性スタッフが、かかってきた電話を受けた。

ナムチェバザール(エベレスト街道トレッキング拠点となる標高約3500mの山間の町)からの電話のようだ。会話の内容から、電話の主は私たちのガイドを探していて、今後のトレッキング予定を聞いているようだった。おそらく、ナムチェあたりに住み、ポーターで生計を立てている、私たちのガイドの知り合いに違いない。

エベレスト街道トレッキングでガイドが同行し、ポーターも必要となるとき、ルクラ(カトマンズから国内線で約30分の場所にあるトレッキング開始地点。標高約2800m)から雇用することが多い。ポーター採用の基準は、たいてい、そのあたりに住んでいるガイドの親戚関係にあたる者、いつも利用するロッジで紹介してもらった者、などとなる。

電話のやり取りを聞いていたのだが、電話の主と、女性スタッフとのかみ合わない会話に、思わず苦笑してしまう。女性スタッフの基本的知識不足が原因で、とんちんかんなやり取りとなっているのだ。思わず、貴女、ネパール人でしょ、と突っ込みたくなってしまうような返答ばかり。

たとえば、これ。

電話の主に「クーンブ地方のトレッキングは次回いつか?」と聞かれたのだろう。予定表を見ながら、さらっと答える彼女。

「え?クーンブ??次にあるのはエベレストベースキャンプまでのトレッキングで、クーンブの予定はないわ」

・・・おいっ!だからその、クーンブ地方の中に、EBC(エベレストベースキャンプの略。標高約5400m)も含まれるのだが、彼女はわかっていないようだ。日本版に直すと、『え?東京方面にいつ行くかって?新宿に行く予定はあるけれど、東京に行く予定はないわ』といっているようなもの。

ナムチェバザールからの電話だ。こんな埒の明かないやり取りをしていたら、先方の電話代ばかりが高くついてしまって気の毒だ。痺れを切らして、私が電話を替わった。

あなた、ウチのガイドの知り合いなのね?ポーターの仕事を探して電話してきたんでしょ?数日後にガイドがルクラ入りする予定だから、待っていれば仕事につけるわよ。

電話の主は、やっと話がついて安心したように電話を切った。

生まれ育った街の外には、なかなか出る機会の少ないネパールの人たち。特に女性は箱入り娘状態で、自分が住む地域以外のことはまったく知らないことも多い。そんな人たちのことを、なんとなく愛しくも感じはする。が、ネパール人として世界に誇るエベレストがある地域を知らないというのも、どうしたものかと思ってしまう。一般庶民にとっては、エベレストなどその程度のものなのかもしれないが。

2006年11月15日水曜日

KaとKhaの違い

日本語で「か」と表される音。人によって、ソフトに「か」と言う場合もあるだろうし、少し強めに「か」という場合もあるだろう。でも、ひらがなで表すと、どんな音でも「か」は「か」となる。

しかし、ネパール語では、「か」は4音に区別される。日本語同じ「か(Ka)」と、くちをすぼめて言う「か」、ちょっと強めに吐き出すようにいう「か(Kha)」と、吐き出しながらもくちをすぼめていう「か」。ネパール語表記が見えるかどうかわからないが、この4つの「か」の違いは、文字で表すと『का』『क』『खा』『ख』となる。

この「か」が引き起こした、笑い話をひとつ。でも、ネパール語の意味がわからないと笑えないので、あしからず。

最近銀行に用があり、何度か訪れている。

書類作成に、2枚の顔写真(証明写真)が必要になる。持参していた写真は、2枚とも同じ画像ではあるのだが、サイズがちがった。一枚は、周りを切り落とし小さくしてしまっていたのだ。サイズが違うものでも扱ってもらえるだろうか?

そういう意味をこめて、女性行員に尋ねた。「一枚は切ってあって、一枚は切ってないんだけど、大丈夫かしら?」

その瞬間、行員の手が止まった。そして、写真と私を見比べるようにして「???」という顔をした。周りにいた人たち(見知らぬ人たち)は、みんな、くすくす笑っている。

あれ?私、なんか変なこと言ったかしら?と、瞬時に自分が発した文章を頭でさらってみる。そして気づいた。

私の「か」の発音が微妙におかしかったせいで、まったく違う意味の、でも、意味の通じる笑える内容になってしまっていたのだ。

「一枚は Khate で、もう一枚は Khate じゃないんだけど、大丈夫かしら?」

Khate(カテ)という単語には、人を軽蔑するニュアンスが含まれる。

*ここから一部ネパール文字を含む: 『एउटा चाहिं खातेको, अर्को एउटा चाहिं खातेको छैन।』と言ってしまったからまったく違った意味になってしまった。 本当は『एउटा चाहिं काटेको, अर्को एउटा चाहिं काटेको छैन।』 と言ったつもりだったのだが。 『か』以外にも『て』の発音も異なる。

つまり、私は、自分の写真さしながら、自分に対して侮辱したことになる。意訳はこう。(自分の顔写真をさして)「一枚はしょうもなくて、もう一枚はまあまともなんだけど、大丈夫かしら?」 ・・・和訳しても、まったくおかしくないのが残念。

ネパール人に聞かせると、大爆笑でウケてくれるのだが。

2006年11月14日火曜日

1年のうちで28日あるのは何月?

日中、FMラジオをかけっぱなしにしていた。流れていたのは、女性DJが、電話をかけてきたリスナーにいくつかクイズを出し、その合間に曲を入れる、というような番組。

聞くともなしに聞いていたのだが、女性DJが次のクイズを口にしたとき、思わず手を止め、ラジオに集中してしまった。

少々気取った女性DJが出したクイズはこれ→1年のうち、28日ある月は何月でしょう?

間髪いれずに突っ込みたくなる。そんなの、2月に決まっているじゃないの!

しかし、回答者である男性リスナーは、答えられない。うーんと考えている。

はじめを聞き逃してしまったので、男性の年齢や職業はわからなかったのだが、声から判断すると、決して子供ではない。若くても、10代半ばはいっている声だ。

しかし、答えられない。

常識的なこんな簡単なことがわからないこの男は、アホなのか?と思いたくなるところだが、日常的にビクラム暦が使われているネパールでは、大の大人でも、グレゴリオ暦の月と日数を瞬時に答えられない人は多いのだ。(本日、2006年11月14日は、ビクラム歴では2063年7月28日)

実際、ネパールの役所を訪れると、グレゴリオ暦の月と日数(たとえば、January -31、Februay-28・・・)を記載した早見表が、恥ずかしげも無く戸棚に貼られている光景を、目にすることがよくある。

日数の移り変わりは、31日→30日→31日・・・と繰り返されるので、8月は30日までしかないと勘違いしてしまう人も多い。

2006年11月12日日曜日

署名

銀行に用事があり行ってきた。

私の作業をしてもらっているカウンターの近くに、どう見ても銀行とは縁のなさそうな、乳飲み子を連れた女性が、慣れない様子で立っていた。たった今、村から着の身着のままで出てきたようないでたちの女性。ショールで背中に赤ん坊をくくりつけ、足元はぞうり。

見ていると、口座開設手続きをしているようだった。ネパールでは、銀行口座など持っていない国民のほうがおそらく圧倒的に多く、持っていたとしても、都市部に暮らす男性の所持率のほうが、多い。統計から確認したわけではないが、おそらくそうだといえる。

それが、いかにも村の女性といった風貌の女性が、男性の付き添いも無く、乳飲み子を連れて口座開設に来ているのは珍しい。自分の意思できたのだろうか。それとも、何か理由があって開設することになったのか。気になってちらちら目をやってしまった。

女性が、必要な書類いくつかに署名をする段階になった。担当の女性行員が、心配そうにこう聞いている。「あなた、サインはかけるわね?」

ネパールでは、読み書きができない人も多い。都市部で働く人たちとばかり接していると、統計的にこの国では文盲の人のほうが多いことなど、忘れてしまう。しかし、実際には、読み書きできる文字は自分の名前だけ、という人はけっこういる。

しかし、女性は、「もちろん」(サインできます)というようにうなずき、行員から渡されたペンを受け取った。そして、署名箇所を確かめ、署名を始めた。

行員に何度も「ここに書いたサインと同じものを、お金をおろすときに書かなくてはいけないのよ。少しでも違った文字を書いたら、お金はおろせないのよ」と教えられている。女性は、その注意を聞きながら、時間をかけて、ぎこちない手つきで一生懸命つづっていた。横から覗き込むと、それは、誰にでもまねできてしまいそうな、大きな字体だった。

家で何度も練習してきたのだろうか。確かめるように、一文字一文字一生懸命つづる女性。精一杯の、そんな署名だった。

2006年11月11日土曜日

I have one wife.

TRCの関係で、ポーターのみ雇いたいというトレッカーが増えている。先日も、偶然事務所前を通りかかった日本人トレッカーがーポーターを探しにやってきた。

採用前に人柄チェックをしたいとのことで、各社まわって、ポーターの面接をして歩いているとのこと。私たちのポーターとも、いくつかの会話をしながら面接を始めた。

学校に一度も行ったことのない彼(ポーター)は、トレッキングをしながら覚えた英語を使って、もじもじしながら、ゲストの質問に答えている。名前は?とか、エベレスト街道には何回ぐらい行ったことがある?など、当たり障りのない質問に答えていたのだが、ふと一瞬、会話が止まってしまった。

横で見ていた私やスタッフが、ネパール語で助け舟を出す。

「自分の家族のこと話してみたら?独身なのか、妻子もちなのか、とか」

アイディアを得て、ポーターが英語で話し出す。

「ボクは24歳で、村には息子と、1人の妻がいます」

横で見ていた私たち、一同爆笑。ポーターはなぜ笑われているかいまいちわかっていない。すかさずスタッフが「Only one wife、ね。将来はわからないけど」とからかう。

そう、ここネパールでは、法律的には認められていないようだが、一夫多妻の習慣は、まだ残っている。浮気など絶対に許さない一般的な男女の価値観の持ち主から見れば、一夫多妻など理解できず、ドロドロの愛憎劇が繰り広げられそうなイメージかもしれないが、実際は、そんなことも無く、仲良く円満に過ごしている場合も多い。

スタッフがしつこく繰り返す。「彼には、1人の妻がいるだけだよ」。それを受けてポーターがもう一度繰り返す。「Yes, I have only one wife」。そして周りにまた笑われるのだが、彼はといえば、きょとんとしているだけだった。

2006年11月10日金曜日

父親の名前、祖父の名前

ネパールでは、公的書類作成時に、父親の名前が必要になることが多い。

私が外出時に持ち歩いているネパールの運転免許証には、しっかり父親名が記載されている。

新たな銀行口座開設をすることになり、本日手続きをしてきたのだが、そうだった、ここでも父親名が必要になるのだった。

ということで、本日も何箇所か父親名を書いてきた。

書類によっては、父親の父親、つまり、私の祖父の名前を記載する必要まであることがある。以前、そのような場に遭遇した際、20年近く前に他界した祖父の名前の一部を、すぐには思い出せなかったことがある。

そのとき、ふと思い出したのが、男性名としても使えそうな、カタカナ2文字の祖母の名前。ネパール人に日本の男女名を区別できるはずも無いから、祖母の名前が男性名に使用できようができまいが、関係ないのだが。

適当な名を書くよりかは、身内の名前を書いたほうが多少はマシだろう、と、祖父名欄に祖母名を記載したことのある、罪深い私なのだ。

2006年11月7日火曜日

11月10日カトマンズ中心部での集会中止に

(11月8日付追記)11月10日、カトマンズ中心部で予定されていたマオイストの大規模集会は中止になったとのことです。

以下、参考までに、中止前に掲載した記事を残しておきます。

~ ~ ~


この日、車での市内観光を予定している私たちのゲストがいるのだが、ひどい渋滞と混乱に巻き込まれる恐れがあり、観光は無理かもしれない、などと、残念だが考えている。厳密に言うと、過去の例から判断して、観光自体には支障は出ないが、観光の際の移動が困難になる恐れがあるのだ。

詳細は、次の通り。11月10日市内観光や移動を予定している人は、注意しよう。

===

以下、11月7日付、在ネパール日本国大使館からのお知らせ転載

マオイストの集会

1.マオイストの大規模集会
 マオイストは11月10日(金)、カトマンズ市のトゥンディケルにあるオープンシアターにおいて中央レベルの大規模集会を実施すると発表しています。当日は、プラチャンダが公の場でスピーチを行うことから、カトマンズ盆地外からも多数のマオイスト関係者が動員(強制的に動員されるものも含む)され、また、マオイストは集会開始前に市内をラリーすることを計画しているとの情報があります。従って、カトマンズ市内の交通に大きく影響が出る可能性があります。

(1)日程等(マオイストプレスリリースから抜粋)

●ラリー
日時:11月10日(金)午前10時から12時まで
場所:バラジュ、ゴンガブ、スワヤンブナート、チャバヒル、ドムバライ、ナヤンバ    ネショワール、シーフォール、ジャワラケル、マンガルバザールから集会会場に向けてラリーを実施します。

●集会
日時:同日午後0時から
場所:トゥンディケルにあるオープンシアター(ラトナパーク近く)

(2)注意事項

●当日は、車両での外出を控える

●ラリーが行われている周辺には近づかない

2.マオイストの宿舎要求行為

(1)宿舎要求行為

 マオイストは、地方から動員するマオイスト関係者に宿泊先を提供するためにカトマンズ盆地内の一般家庭に宿泊させることを要求する事案が発生しており、在留邦人の家庭にもそのような要求事案が発生しています。
 マオイストは公式的には強制ではなく、任意的な協力を求める旨表明していますが、下部レベルの活動家まで全て統制がとれ、紳士的に要求するとは限りませんので、慎重に対応することをお勧めします。

(2)対応要領

● 個人で対処することなく、近隣等と相談して意思統一を図り、地域又は集団で対処 する。

● 相手をできるだけ刺激しない。特に拒否する場合はより丁重に断る。
 例:日本人はネパールで参政権も有しておらず、日本人一個人としてネパールの政治に関与できないこと等を明確に説明する。

● 相手に譲歩し、要求を受け入れる場合でも必要最小限度の協力に止める。
 例:宿泊はさせず、食物、毛布などの提供に止める

● 具体的な案件については、大使館領事・警備班に相談して下さい。
 
※ 大使館 電話(代表) 4426680
  領事担当      98510-20-158
  警備担当 98510-20-150

転載以上

2006年11月6日月曜日

ネパール国内線値上げ2006年11月7日より適用

先日、ネパール国内線値上げが検討されているという記事を掲載したが、明日2006年11月7日より適用されることが決まった。

値上げ後の価格については、母屋の国内線運賃を掲載しているページに公表する予定だが、とりあえず、外国人の利用が多い主要ルートについて、ここに記載したい。

(見方)区間 本日までの価格→値上げ後11月7日以降の価格 *いずれも、片道料金のみの表示とする。

カトマンズ~ポカラ間 76USドル→80USドル
 
 → アンナプルナ方面トレッキングへ行く場合、始発地点となるのがポカラ。ツーリストバス移動も可能だが、空路を利用すれば片道30分と非常に便利な区間。

カトマンズ~ルクラ間 97USドル→101USドル
 
 → エベレスト方面トレッキングに行く場合、始発地点となるのがルクラ。ルクラ空港ネタは、先日も記事にしたところだが、スリル満点の空港は一度体験する価値はある。

マウンテンフライト 124USドル→132USドル 

 → 所用約1時間の遊覧飛行。トレッキングに行く時間が無くても、マウンテンフライトでヒマラヤ山脈を間近で拝むことができるという、便利なフライト。ただし、天候に非常に左右されやすいフライトで、先週~今週にかけて4日間ほどは天候不良により連日欠航となっていた。

2006年11月4日土曜日

ネパール主流トレッキングルートでのマオイストによる通行料の話・追加

ネパール主流トレッキングルート上にて、マオイストによる通行料と証した金銭要求が堂々と実施されている。(去年までも、マオイストによる通行料要求は行われていたが、軍や警察に隠れて実施されていた。しかし、今は堂々と行われており、取締りなどはされていない)

* マオイストとは?外務省海外安全ホームページ にてご確認ください。

エベレスト方面、アンナプルナ方面については、今秋行ってきたガイドからの報告により認知していたのだが、ランタンに到着したガイドからも本日、電話が入り、ランタン方面での実地報告も得ることができた。

用件のみの報告だけだったので、具体的な徴収場所などは確認できなかったのだが、額は以下の通り。ランタントレッキングルートおよび、他の主流トレッキングルートの情報もあわせて、記載したい。(いずれも、本日現在有効だが、今後どうなるのかは不明)

ランタン方面:トレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収

エベレスト方面:パグディン周辺にて、トレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収

アンナプルナ方面:ナヤプルからトレッキングを始める場合は、ナヤプルやや上で1回のトレッキングあたり1000~2000ルピー/フェディからトレッキングを始める場合は、ランドゥルン手間でトレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収

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『トレッキング日数×1日あたり100ルピー』という計算で徴収しているが、では、どうやってマオイストはトレッキング日数を知るのか?

10月27日以前は、ガイドまたはトレッカーの自己申告制により徴収されていたようだ。このため、短めのトレッキング日数を伝え、それに応じた額を支払うことも可能だった。復路、同じ場所にてマオイストにチェックを求められてしまうと、差額分を再度徴収されてしまうことになっていたようなのだが、運良く見つからなければ、少ない金額しか支払わないことも可能だったわけだ。

しかし、10月27日より、状況が変わってしまった。それは、新しい許可証TRCのためである。TRCには、トレッキング期間および日数が、しっかり明記されてしまっている。このため、マオイストも、トレッカーにTRCを提出させ、トレッキング日程を確認し、その日数に応じた額を徴収しているとのことだ。TRCがこういう使われ方をされてしまうのは、なんだか腑に落ちない。

先述の通り、本日ランタンに到着したガイドから電話連絡があったのだが、彼がガイドしている私たちのゲスト(日本人)がマオイストに通行料を支払うそばに、他のアジア人パーティーがいたとのこと。

そのパーティーにもガイドがいたそうなのだが、通行料に関してのやり取りは、マオイストが自ら、外国人トレッカーに話をつけなければいけない状況になっていたそうだ。しかし、言葉がまったく通じない。そこで、マオイストが私たちのガイドに、こう頼み込んできたそうだ。

「君、彼らの言葉がわかるみたいじゃないか。お願いだから、あのパーティーと交渉して、通行料を払うように頼んでくれよ」

アホなことを言うな、と、ガイドはもちろん断り、相手にしなかったとのことだが、調子のよさに、苦笑してしまった。

カトマンズで電話を受けたスタッフが、他のパーティーと交渉してやるから、その分、ウチのゲスト分は通行料タダにしろ、と要求すればよかったのに、と伝えると、相手がマオイストだけに、さすがにそんな要求はできなかったよ、と笑っていた。

2006年11月3日金曜日

ネパール国内線料金(運賃)値上げ近し

ネパール国内線値上げが検討されているようだ。

今年中には値上げとなるかもしれない。過去の例からいくと、片道2~5ドル程度の値上げとなることが予測される。

ヒマラヤンアクティビティーズにて今後のご旅行をすでに申し込まれている方については、国内線値上げ後も、ご連絡している代金に変更は生じません。