全国規模ストライキ(以下、バンダと表記)の本日。普段であれば、1日家にいるところなのだが、本日は遠出の予定があった。
先日も少し記事にしたのだが、知人の息子の大事な儀式に招待されていたのだ。
バンダの日は、エンジン付車両の通行が妨げられる。訳あって走らざるを得ない状況の車両であっても、無差別な焼き討ちにあったり、投石されたりすることもある。
基本的に外国人は攻撃の対象にはならないのだが、ツーリストを乗せたタクシーでも投石されることはある。だから、こんな日は、ドライバーたちは自分の車を出したがらない。または、こんな日だからこそ、乗客の足元を見て、法外な運賃を支払わせることを条件に、車を出す。
今回招待されたのは、カトマンズの自宅から15kmほどのところにある村。いつもならバンダであっても、外国人である強みで、スクーターを走らせる。しかし現在スクーター故障中。公共交通手段はバンダの日は動かない。となると、どうやってそこまでいったらいいのか?と、少々心配していたのだが、まあ、何とかなるだろう、と、考えていた。
そして今朝。早朝であればバンダの影響もあまり受けないことも多いので、さっさとタクシーで移動しようと考え、いつも数台のタクシーが止まっている自宅近くの交差点へ交渉しにでかけた。
目的地まで無事に連れて行ってくれれば、多少運賃が高くなってもかまわない、と、かなり太っ腹なことを安易に考えていた。
念のため、『TOURIST』と書いた、自作の大きな紙を2枚用意しておく。
乗客がネパール人ではなく、外国人であることを車外からでもわからせるためだ。気休めにしかならない防衛策だが、一応準備しておいた。車を出してくれるタクシーがいれば、これを車体の前後に貼ってもらうつもりだった。
自宅近くの交差点には、今日も、何台かのタクシーが止まっていた。ドライバーを呼んで、タクシーを出してくれないかと聞くと、どこまで?と聞かれる。
ちょっと遠いんだけど、と目的地を告げると、「そんなとこまでいけるわけないじゃないか!今日がバンダだってことを、知らないの?」ととがめられてしまった。
「知ってるから、この紙も準備してきたんじゃないの」と、自作の紙を見せ、「ガイジンだから大丈夫よ。いくらでも出すからお願い!」と頼み込んだのだが、それでも嫌だという。
ガイジンだってよ、誰か車出す?と、他のドライバーたちにも声を掛けてくれたのだが、みんな、嫌だとのこと。
運賃はいくらでも出す、といっても車を出したがらないということは、本日のバンダは相当緊張感があるということなのか?
仕方なく家に戻り、15km離れた村まで自転車で行くことにした。
つづく (タイトルは変わりますが、内容はつづく)
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