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2005年10月13日木曜日

バフン宅訪問時の注意



儀式や祭りの際にはいつも、ヒンドゥの行事を大事にする、バフン(ヒンドゥ教最上カースト)の知人の家を訪れる。

パタン郊外の、ネワール族が多く住む地域を通り越した場所に、彼らが住む家がある。

カトマンズからスクーターで約1時間。カトマンズよりも300mほど標高が高い。だからだろうか、村に近づくにつれ、気温がぐっと下がるのを、いつも肌で感じる。森を抜け、ひんやりした空気を感じると、カトマンズから少し離れた場所に来た事を、実感する。

今でも、かまどで煮炊きをし、水も、近くの水場から汲んで来た水を使う生活が残る、彼らの村。カトマンズからたったの20kmほどしか離れていないが、素朴な暮らしが残るこの場所を訪れると、ほっとする。

都会育ちの私としては、1泊以上の滞在は億劫なのでゴメンなのだが、時々訪れる分には、とても楽しい村訪問。

しかし、バフンの家。異カースト(というよりカースト外)である身分の私は、いろいろ気をつけなくてはいけないこともあり、滞在中気を抜けないこともあるのが、実情だ。

例えば台所。本来、バフンは、『穢れる』という理由で、異カーストを台所には入れない。

外国人である私に対しては、それほど気にしていないようだ。しかし私はいつも、意識しながら、低カーストがするように、かまどから遠く離れた場所に座るようにしている。

しかし、『低カースト』と『カースト外』は違うから、さすがに、そこまで離れて座ることはないようで、いつも、かまど近くへ招き寄せてはくれる。

が、かまどまでの距離がある程度近くなると、そこから中には、絶対に近寄らせてくれない。まあ、私も、『カースト外』であることを自覚しているので、近寄るつもりもないが。(だから、かまど周辺の写真はズームを最大にきかせて撮るのだ)

それから、いつも、この家の女性は、私が訪れると、男性陣がいないところで、私にこっそりと、生理中でないことを確認する。生理中の女性も、穢れモノ扱いしなければいけないからだ。

生理中に、のこのこバフンの台所に入るなんて無神経なこと、しないわよ、と、いつも確認されるたびに思うのだが、信仰心の強い女性たちが神経質に毎回訊ねてくる気持ちも、わからなくもない。

さて、お邪魔させていただいている身としては、何か手伝いたい所だが、下手に色々なものに触ると、穢してしまうことになりかねない。だから、かまどから離れたところに座って、与えられたもの以外には触れず、ただ、じっとしているのみ。文章にするとミジメなガイジンだが、これはこれで、けっこう気楽で、楽しかったりする。

庭に植えてある植物なども、下手に触れられない。女性が摘んではいけない、神様としても崇められている植物などがあるからだ。

写真は、外にあるほこら。この上に、神様として崇められている植物(トゥラシ)が植わっている。『トゥラシ茶』のトゥラシだ。生葉のにおいをかごうとして、うっかり摘みそうになり、摘んじゃダメ!と注意されてしまう私。

こんな感じなので、いつも、とにかく、おとなしくしているのみである。これが、私にとっても、彼らにとっても、一番安心な滞在方法だからだ。

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