パキスタンで起きた地震で、死傷者もでている。
他国のこととは傍観できない現状が、ネパールにもある。
ここでも、地震の恐怖はある。1934年に大地震が起こり、たくさんの死傷者が出たという記録もあるらしい。
このときと同じ規模の大地震が近々起こる可能性は大いにあるそうだ。そして、もし起こると、カトマンズ盆地内でも、死者4万人以上、負傷者10万人以上、60%以上の建物が崩壊すると想定されているらしい。 (在ネパール日本大使館配布資料によるが、その元になった資料は、2005年1月14日付カトマンズポスト)
カトマンズの建築物は、レンガ造りが多い。最近建てられた建築物の中には、鉄筋が入っているものも多いようだが、昔の建物は、ただ、レンガを積み重ねただけ、という方法が取られているものも、多いらしい。地震がきたら、すぐに崩れてしまうだろう。
こちらの人たちは、地震が来ると、真っ先に外に逃げ出す。レンガ造りの家が、崩れやすいことを知っているのだろう。
日本では、避難訓練のたびに、『地震がきたらまず机の下にもぐりましょう。そして、揺れが収まったら、安全を確認して、外に逃げましょう』と教えられてきた。
だから、揺れると、今でも、まず、机の下にもぐってしまう習慣が抜けないが、こちらの民家でそんな悠長なことをしていたら、まず、命は助からないだろう。
とにかく、揺れを感じたら、外に逃げ出すこと。現地人の誰もが、そういう。
しかし、逃げるにしても、出口が限られてしまうのが、こちらの家の構造だ。
日本の家だったら、1階にいれば、玄関や勝手口までいかなくても、その辺の窓を開けて外に逃げ出すことが可能だが、こちらでは、そう簡単には事が運ばない。
1階の窓には、たいてい泥棒よけの鉄格子がはめられているから、出口が限定されてしまうのだ。
近くに窓があっても、そこからは逃げられない。
もし、カトマンズにも大地震が来たら、きっと、大変な被害が出るに違いない。
ネパールを訪れる旅行者は、治安のことをとても心配してくる人が多い。が、私個人的には、そのうち起こる可能性の高い(といわれている)大地震に対してのほうが、身に迫る恐怖を感じる。
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