先週(11月19日~)連日5日間ほど、天候不良によりカトマンズ~ルクラ間の国内線がほぼ全便フライトキャンセルとなっていた。
ルクラ空港周辺の視界不良がキャンセルの原因となっていたようだ。
そんな中、視界が晴れた隙を見て飛んだ便も何便かあった。その1便に、カラパタールまで行く私たちのゲストも乗ることができていた。待機1日だけで、ルクラに向かうことができ、ほぼ予定通りトレッキングを開始することができたのは、不幸中の幸いだった。もし、運悪くルクラ行きに乗れていなければ、トレッキング開始日を数日ずらす羽目になったか、もしくは、急遽ルートを変更する必要が生じていただろう。
さて、それはいいとして、問題なのは、カトマンズに戻って来られず、連日ルクラ周辺で待機しているトレッカーたちだ。
カトマンズ空港でフライトキャンセルに巻き込まれる分には、予定を変更すればよいだけだが、トレッキング終了後、ルクラにて連日のフライトキャンセルに巻き込まれると、もう、どうしようもない。
トレッキング終了後も日程に余裕がある場合、カトマンズに戻るのが多少遅くなってもそれほど問題は出ないが、帰国便の日程が迫っている人の場合は、なんとしてでも、予定通りカトマンズに戻る必要が出てくる。
しかし、飛行機は1便も飛ばない。トレッキングを終えたトレッカーが日ごとに増えていくので、ルクラ空港待機客は増える一方。精神的に疲れ、最悪な状態となる。
このような状態が何日も続くと、痺れを切らして、カトマンズに向けて歩き始める人や(ルクラ→カトマンズ間は歩いて数日かかる)、ヘリコプターをシェアして飛ぶ人などが出始めるのだが(数百ドルかかる場合も)、多くの人は、天候の回復を信じ、ルクラ空港にて待機し続ける。
昨日、この欠航時にルクラ空港にて連日待機していた方に、現場での実情を聞かせてもらう機会があった。
はじめのうちは、空港側でも秩序のある対応をしてくれていたとのことだが、最終的には優先順位などまったく無視で、運良くカトマンズから飛んできた便があると、金、コネ、権力にものをいわせた乗客のみが、搭乗できるチャンスをもらえていたとのことだった。それはもう、すざまじい世界が繰り広げられていたようだ。
話が飛ぶが、年末年始に限られた日程でエベレスト方面のトレッキングに出かける予定の方は、カトマンズに戻ってこられなくなる場合の状況も考え、フライトキャンセル時の対策もあらかじめ練っておくと安心かもしれない。そんなことを、身にしみて感じてしまった。
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