ネパール主流トレッキングルート上にて、マオイストによる通行料と証した金銭要求が堂々と実施されている。(去年までも、マオイストによる通行料要求は行われていたが、軍や警察に隠れて実施されていた。しかし、今は堂々と行われており、取締りなどはされていない)
* マオイストとは?外務省海外安全ホームページ にてご確認ください。
エベレスト方面、アンナプルナ方面については、今秋行ってきたガイドからの報告により認知していたのだが、ランタンに到着したガイドからも本日、電話が入り、ランタン方面での実地報告も得ることができた。
用件のみの報告だけだったので、具体的な徴収場所などは確認できなかったのだが、額は以下の通り。ランタントレッキングルートおよび、他の主流トレッキングルートの情報もあわせて、記載したい。(いずれも、本日現在有効だが、今後どうなるのかは不明)
ランタン方面:トレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収
エベレスト方面:パグディン周辺にて、トレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収
アンナプルナ方面:ナヤプルからトレッキングを始める場合は、ナヤプルやや上で1回のトレッキングあたり1000~2000ルピー/フェディからトレッキングを始める場合は、ランドゥルン手間でトレッキング日数×1日あたり100ルピーの計算で徴収
=====
『トレッキング日数×1日あたり100ルピー』という計算で徴収しているが、では、どうやってマオイストはトレッキング日数を知るのか?
10月27日以前は、ガイドまたはトレッカーの自己申告制により徴収されていたようだ。このため、短めのトレッキング日数を伝え、それに応じた額を支払うことも可能だった。復路、同じ場所にてマオイストにチェックを求められてしまうと、差額分を再度徴収されてしまうことになっていたようなのだが、運良く見つからなければ、少ない金額しか支払わないことも可能だったわけだ。
しかし、10月27日より、状況が変わってしまった。それは、新しい許可証TRCのためである。TRCには、トレッキング期間および日数が、しっかり明記されてしまっている。このため、マオイストも、トレッカーにTRCを提出させ、トレッキング日程を確認し、その日数に応じた額を徴収しているとのことだ。TRCがこういう使われ方をされてしまうのは、なんだか腑に落ちない。
先述の通り、本日ランタンに到着したガイドから電話連絡があったのだが、彼がガイドしている私たちのゲスト(日本人)がマオイストに通行料を支払うそばに、他のアジア人パーティーがいたとのこと。
そのパーティーにもガイドがいたそうなのだが、通行料に関してのやり取りは、マオイストが自ら、外国人トレッカーに話をつけなければいけない状況になっていたそうだ。しかし、言葉がまったく通じない。そこで、マオイストが私たちのガイドに、こう頼み込んできたそうだ。
「君、彼らの言葉がわかるみたいじゃないか。お願いだから、あのパーティーと交渉して、通行料を払うように頼んでくれよ」
アホなことを言うな、と、ガイドはもちろん断り、相手にしなかったとのことだが、調子のよさに、苦笑してしまった。
カトマンズで電話を受けたスタッフが、他のパーティーと交渉してやるから、その分、ウチのゲスト分は通行料タダにしろ、と要求すればよかったのに、と伝えると、相手がマオイストだけに、さすがにそんな要求はできなかったよ、と笑っていた。
0 件のコメント:
コメントを投稿