マレーシア、アラブ方面へ、出稼ぎに行くネパール人は後を絶たない。
出稼ぎ中は、何かと大変なことも多いのが実情のようだが、異国の地でがっぽりお金を稼ぐ夢を見ているネパール人は多い。
そういえば、この前、バンコクからネパールに戻る機内で、隣に座っていた23歳の男の子(見た目はふけていたが、話し始めたら無邪気な男の子だった)も、マレーシア帰りの出稼ぎ組みだった。17歳のときからずっと、出稼ぎに出ていたという。
出稼ぎ、どうだった?と聞くと、
すごく大変だった。苦労ばっかりだった。もう、絶対に外国には行かないって決めたんだ。やっぱり、ネパールが一番だよ。絶対にもうネパールから出ないよ、ボク。
と、自分に言い聞かせるように力説していた。
働いても、それほどがっぽり稼げるわけでもないのが現状なのだと思うが、出稼ぎにあこがれる人は多い。
内輪ネタになってしまうのだが、私たちのガイドとして活躍してくれた25歳の男性がいる。去年からは、ヒマラヤン・ガーデンホームで住み込みでも働いてくれていた。ネパール語や英語を話すときは、まじめな印象を与えるのに、日本語を話し始めたとたんに、お気楽人間に見えてくる、彼。覚えてくれている方も、多いと思う。
先日、ビスケットお兄さん、という話題で、ブログにも登場させていた。
彼が今日、ドバイに向けてカトマンズを発つことになった。
親戚の多くが、マレーシアやアラブ方面に出ているようで、そのツテをたどって、準備を進めていたようだ。
3月中旬に予定されていた、ピーク登山のスタッフとして、出かける予定だったのだが、突然になって辞退したいと言い出した彼。話を聞くと、近日中にアラブに行くのだと打ち明けていた。
そして昨日、突然出発日が決まり、今日カトマンズを発つ運びとなった。
私が知っている海外出稼ぎ組みの家族。大黒柱のお父さん(夫)が外国でお金を稼いでいる間に、ネパールに残してきた家族(妻子)と心が通じ合わなくなり、最終的に家庭が崩壊してしまった人たちは多い。
今日から出稼ぎに行く私たちの(元)ガイドの家族が、そんなふうにならないことだけを願いたい。
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