オフィスには、客以外にもいろいろな人がやってくる。
物乞い、寄付金を募る人、文房具や辞書などの訪問販売員、、、。
以前、タメル近くにあるキャンパスから、修学旅行に行くから寄付金をよこせ、と、学生たちが集団でやってきたこともある。
彼ら、「将来有望な僕たちの修学旅行のため、資金援助するのは当たり前」との言い分で、見ず知らずのオフィスを周り、寄付を強要していたのだった。
また別のときには、純朴そうな見知らぬ青年が「帰省するお金がないから、バス代を恵んでくれないか」とやってきたこともあった。切々と訴える姿は演技には見えず、「バス代」としての20ルピーだけ渡したが、この方法で毎日平均50軒から20ルピー恵んでもらえれば、1日1000ルピー、1ヶ月で3万ルピー。彼、かなりの高給取りだったりね、などと、いらぬ皮算用をしたことなどもある。
とにかく、珍訪問者も多い。
さて本日の訪問者は、インド人のサドゥ(行者)。シバ神の恩恵を受けられるティカ持ち歩き、それを額につけてくれるので、お布施を渡すと去っていく。(→以前の訪問者)
しかしタメルに表れるサドゥは、本物でない場合も多い。旅行者に写真を撮らせて、高額見返り(お金)を要求するケースもあるので。今日のサドゥも、なんとなく偽物っぽい感じ。
ところで、サドゥがやってくるのは久々で、珍しいね、などと話していたら、「そろそろシバラトリもちかいからね」と、スタッフの一人が言う。
シバ神誕生祭のシバラトリが近くなると、カトマンズ市内パシュパティナートに、インドからも大量のサドゥがやってくる。祭り前後に今日の訪問者みたいに市内各地に出没したり、、祭り後はすぐ国に帰らず、タメルや観光地でコブラの笛踊りを見せ、副業していたりするのだ。
今年のシバラトリは3月10日。これから、サドゥの訪問者も増えるかもしれない。
最悪でした。っちゅうのは二十年近くも前の話。
返信削除パシュパティを仲間と訪れた時の話。
川の向こうの階段、いつもサドゥがいるところ。
手前で猿がぎゃーぎゃー騒いでいた。「うるせえなあ」と思いそこにさしかかると、サドゥの前の手すりにいたサルが突然私にジャンプ!もちろん好意的な顔でなく歯をむき出して来た。
「アッ!」と思った時には私の腕を三角飛びの頂点にして逃走して(たぶん)行った。
その直後、何事が起きたのやらと一息ついた私はサドゥの前にいた。サドゥと目が合った。黙っていたサドゥが突然しゃべり始めた。なんだかよくわからんがジッと見ていると突然怒り出した。
尋常ではない。しかしわからない。
わからないけどここに居てはいけないと思った。
後にする私に何かを言っている。
今でも全くわからない。
サルにサドゥ、どっちもよくわからん。
サルに傷れた肌は膿むこともなくその後は楽しく旅をした。
なんで私だったのだろう?
あまりにもかわいそうだ、外の誰もなんともないのに。
ずるい!!