こちらの人は、みんなの前で人を叱ったり、大声で怒鳴ったりすることをあまりしない気がする。そういうことをするのは、恥ずかしい、という意識もあるようだ。
だから、私も、人前で感情をあらわにして、怒ったり、怒鳴ったりしないほうがいい、ということはわかっているのだが、どうしても、ネパール人相手にキレてしまうことがある。
そういえば、まだネパール語があまり出来なかった頃、ある人物とはじめて言い争いをした時に、ネパール語でのケンカが出来ずに悔しい思いをしたことがある。
ちなみに、ある人物とは、一番初めに住んだ家の大家だった。
5年の間に4回、引越しをした私だが、たいていは、大家との相性があわず、最終的に言い争いをして、捨てゼリフをはき、引越して行く、という、自分でもいつも後悔してしまうような、でも、そうしないとやってられないようなパターンが多いのだ。(引越しのたびに、言い争い術を身につけている、という感じだろうか)
当時、言い争いで、相手をギャフンと言わせるようなことを何一ついえなかった私は、その夜、ケンカで使えそうなセンテンスをたくさんノートに書き出し、ぶつぶつ口に出しながら、何度も練習したという、ネクラな思い出がある。(次回、誰かと言い争いをするのが、少し楽しみでもあった)
あれから時は流れ、今では、こちらの言葉(ネパール語)で口ゲンカをすると、日本語ではない、という無責任さも手伝って、相手を思い切り嫌な気分にさせるためのイヤミやら、侮蔑の言葉やらが、もう、出てくる出てくる。
(自分の性格の悪さに)自分でもびっくりしてしまう。
でも、私がキレて、大声で早口にまくし立てている姿を知っているネパール人に言わせると、そういうのって、あんまり効果ないかもよ、というコトだそうだ。
スマートにキレる方法を、身につけられたらいいのだが。
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