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2005年6月1日水曜日

4年前の思い出

4年前、2001年6月1日~2日にかけての深夜、前国王一家全員が殺害される惨事が王宮でおきた。

深夜、ヘリコプターが飛び交う音がして、異変を知ったという知人もいたが、私は、何も知らずに翌朝を迎えた。当時、王宮から徒歩5分も離れていない場所に住んでいたのに。

2日早朝5時、家の電話がなった。ネパール人は朝が早く、朝っぱらから間違い電話をかけてくることがよくあるので、どうせ、間違い電話だろう、と出ないでいたのだが、ベルはなり続ける。

しぶしぶ布団から置きだして、電話に出ると、それは間違い電話ではなく、知人からの電話だった。この電話ではじめて、昨晩王宮内で起こった惨事を知らされたのだった。

あわててラジオをつけたが、どの局も暗い音楽を流すばかり。ネパールのテレビはすべて見られない状態になっていて、インドのニュースやBBC、CNNなど外国から発信されるニュースを通して、ネパール国内でおきていることを知った。

ネパールのことを、ペルーやモンゴルといつも勘違いする日本の知人も、これでネパールのことを知ったかな、と、ふと思った。

午後から外出禁止令が出された。

夜には、『水道に毒が入れられた』というウワサなども飛び交った。

色々な情報が錯綜し、何となく、精神的に落ち着かない日が続いた。

あれから4年たったが、6月2日になると、思い出す。

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