室内飼いだったうちの飼い猫を、最近外へ出すようにしたのだが、どこへいくのか、夜になっても家に戻ってこなくて困る。
いつも寝る前に、庭へ出て、猫を室内に呼び寄せるのが日課になってしまった。
夜の庭。時々ホタルが飛んでいることがある。今日も見つけた。
環境汚染の激しいカトマンズ。聖なるバグマティ川もゴミだらけで、暑いこの時期は異臭がすごく、橋を渡るときは息を止めたくなるぐらい。
こんな街だが、この時期になると、いろいろな場所で、ホタルを見かける。
以前、ネパールの村へ行った時に、夜、トイレ(村にはトイレがないので、屋外の野原すべてがトイレ)に起きて、びっくりしたことがあった。星空が、目の前の林の中にあるのだ。しかも、無数の小さな光りが、ゆらゆらゆれている。
なんで、星がこんな低いところで、しかもゆらゆらゆれているのだろう? 寝ぼけているのだろうか、と、始めは状況がよくつかめなかった。
空を見上げると、そこには、プラネタリウム並の星が光っていた。こちらの星はゆれていない。
もう一度林に目を移すと、やっぱり星がゆらゆらゆれている。
そう、それは無数に飛ぶホタルだったのだ。
ホタルの事をあらわすネパール語はいくつかあるが、よく使われるのは『ジュン・キリ』という言葉。『ジュン=月』『キリ=虫』、つまり、『月の虫』ということになる。響きも意味も、きれいだなあと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿