野菜たっぷりのネパール定食『ダルバート・タルカリ』のことを、『ネパール料理って、本当にヘルシーよね~』と絶賛する人がよくいる。
どこがっ、と、私は思う。
『野菜が多い=ヘルシー』と、まんまとだまされる人が多いが、肉類がない、ということで、ただ、動物性たんぱく質がないだけ。どのおかずにも油がたくさん使われているし、1回に盛られるゴハンの量もハンパでなく多いネパール定食は、アブラ、デンプンともに多い『成人病推進食』だと、私は思う。
(油とは直接関係ないが、毎日何杯もあまいミルクティーを飲むネパール人には糖尿病患者が非常に多い)
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カトマンズ・タメル近くに小さなゲストハウスをオープンして2ヶ月になる。現在ネパール旅行のオフシーズンということもあり、のんびりと、住み込みの男性スタッフ3人に、掃除や部屋の準備などをしてもらっている。
ネパール月の2月(5月半ば~6月半ば)もそろそろ終わりになるので、今月1ヶ月の出費を項目ごとにまとめさせた。その際、食費と、その内訳も明確にさせた。
その結果分かったこと。
スタッフ3人のまかない食に使った油、1ヶ月で5リットル。
ご、ごりっとる?という感じだ。別に、揚げ物をして、残り油を捨てたわけではない。すべて彼らの胃の中に入った量だ。信じられない。
ネパール人は1日に2回食事をとる。ということは、単純に計算しても、1人1食あたり約25ml強の油を摂っている事になる。
10代後半から20代前半の若い食べ盛りのスタッフたち、とはいっても、1食当たり25ml油を胃の中に入れるのは、日本人の食習慣からすると、尋常ではない。
朝と、一服時には、砂糖たっぷりのあまーい紅茶を飲み(甘党のネパール人は、砂糖の消費量も異常なほどに早い)、毎回の食事で大量の油を摂っていれば、そりゃ、成人病(生活習慣病)になるわな。
===余談===
日本で病院勤務だった私の職場では、長期休暇前と休暇後に、同僚に採血をしてもらい、趣味?として、検査比較する人が多かった。
『長いこと休んで血が活性化されたから、好酸球が増えた!』とか、『運動したから、乳酸値が高くなっている』とか、結果を見ては、喜んでいた。
当時ネパールをはじめアジア旅行によく出ていた私も、例にもれず、旅行前と後の血液検査は欠かさなかった。
ある年、ネパール滞在約10日間、泊まっていたゲストハウスのまかない食(ダルバート・タルカリ)を、ほとんど毎食食べ続けていたことがあったのだが、このときの旅行後の数値は、非常に分かりやすかった。コレステロール値が旅行前と比べて、異常なぐらいに上がっていたのだ。
自分の身をもって、ネパール料理は決してヘルシーではない、ということを証明したのであった。
そういえば、インド滞在中ローカルな飯屋ばかりで食事をとり、ひどい下痢になって帰国した時などは、肝機能を示す値が正常値を超えていたことがあり、驚いたこともあった。薬を飲んだわけでもないのに。
自分の健康のためにも、ムチャはいけませんね。
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