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2006年9月28日木曜日

ダサインボーナスの渡し方とネパール人の金銭感覚

明日からカレンダー上ではダサイン休暇に入る。

ネパールでは、ダサイン前にボーナスを出す習慣がある。私たち規模の小さな会社の場合、現金で手渡しするのが普通なのだが、今年はネパール人マネージャーの提案で、趣向を変えてみた。

ダサインボーナスで自分名義の銀行口座を開くなら全額支給、現金で受け取りたい場合は半額のみ支給、さて、キミならどちらを選ぶ?という方法。

(理由はいろいろあるにせよ、)カトマンズ在住の大人でも、銀行口座を持っていない人のほうが多いのが現状。宵越しの金は持たない人が多いこちらでは、現金を手にした瞬間に使ってしまう人も多い。『預金する』という概念は、一般人にはまったくないといっても過言ではない。金銭感覚は(も?)非常に幼稚。

しかし、どんなに目先のことしか見えない人でも、現金で半額分のボーナスをもらうより、口座を開いて全額をもらったほうが得だということぐらいはわかる。先のことを見越し、あるときに貯めて、あとで楽をする、という感覚を養うためにも、口座開設はなかなかよいアイディアかもしれない。

銀行口座の利点を今ひとつ理解していない者もいたので、わずかであっても利子がついて得をするという点、そして、ネパール人マネージャー自ら、銀行のATMカードを見せ、『口座に自分のお金が残っていれば、真夜中であっても、お金がほしいときに、このカード一枚で必要な分を引きおろすことができるのだぞ!』と、カッコよさなどを説明した。(銀行からのまわしもののようだが、そういうわけでは決してない。ガイドスタッフの将来を案じた結果の行為。余計なお世話かもしれないが)

口座開設には、最低1000ルピー(約1600円)を預けることで普通口座をもてる一般的なプランを選ばせた。この口座の場合、最低残高が1000ルピーを切ると、口座維持料として毎月手数料が差し引かれてしまう。このため、最低でも銀行には1000ルピー残しておく必要があり(そうでないと損なので)、何かのときに、心強いはずだ。

とりあえず2名、ダサイン前に口座を新設した。初めて持つATMカードにうれしそうな様子。

しかし、それでも現金がほしい、という者もいるから、なんだか、がっくりしてしまった。手にした金をどう使おうと、彼らの勝手ではあるのだが。

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