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2007年11月1日木曜日

平然と存在する障害物、油断するとこうなる

ネパールでは、思いもよらない場所に、考えられないような障害物が存在することがよくある。バリアフリーとは程遠い世界だ。

車道に突如として現れる大きな穴、意味のない段差。これらは、当たり前すぎて障害物のうちに入らないかもしれない。

カトマンズ市内の大きなスーパーマーケットでも、ずっと気になっている障害物があった。

パン売り場の壁に、トレー置き場が設置されていたのだが、地面から140cmほどの高さに取り付けられていて、棚の部分が壁から50cmほど出っ張っており、ちょうど、子供が頭をぶつけそうな位置具合だったのだ。店内で落ち着きなく走り回っている子供など、棚の角に頭を激打した事例もあるのではないだろうか。

大人の私でも、無意識に歩いていて思わずぶつかりそうになったことしばしば。日本であれば、即刻大問題になりそうな設置法でずっと気になっていたのだが、最近設置場所が変わり、比較的まともな位置になった。(それでも、出っ張っていることには変わりないが)  

いスーパーマーケットだから、もしかすると苦情があったのかもしれない、などと思っている。

追記:棚の設置位置が変わったと思ったのは私の勘違いで、相変わらず危ない位置に設置されたままだった。その棚は、ちょうど、私の首から下の高さにあるため、一瞬視界には入らない。このため、ホント、ぶつかりそうになって怖いのだ。

さて、前置きが長くなったが、昨晩、夕飯をご馳走になりに、スタッフの1人の家を訪れた。家は、大通りから少し中に入った場所にあり、家までの50mほど、畑の間のあぜ道と段差のある未舗装道を歩かされた。

すでに日は暮れており、あたりは薄暗くなっていた。歩き慣れているスタッフ(女性)は、かかとの高いサンダル履きで、ぬかるんだ歩きにくい道をすいすい進んでいくのだが、私にとっては初めての道で、なおかつ薄暗くなっていたため、転ばないように足元に注意しつつ、前かがみになりながら慎重に進んで行った。

そして、やっと家の敷地内に到着。地面もコンクリートで固められており、もう足元に注意を払う必要もない。ほっとして、前かがみの姿勢から普通の姿勢に戻した直後、事件は起こった。

左頭部を、何かに思い切りぶつけたのだ。

激痛が走り、思わずその場にしゃがみこんでしまった。左目からは、泣いてもいないのに涙が自然に出てくる。

初め何が起きたのかわからなかったのだが、そこは屋外の水場になっており、地上150cmほどの場所に、水道の蛇口が飛び出ていたのだ。前方に注意を払っていなかったことと、すでに薄暗く蛇口がほとんど見えなかったこともあり、姿勢を伸ばしたとたんに、その細い鉄製の蛇口に、頭を激打したのだった。

頭が切れていてもおかしくないような突起物の形状だったが、幸い血は出ていないようだった。が、頭の傷は、血が出たほうがよいというから、こぶができただけでよかったのか悪かったのか。今でも少し痛むが、それ以外の症状はないので、たいした影響はないことを信じたい。

それはそうと、私が頭をぶつけてから、スタッフは一言。「あ、ぶつけちゃいました?そこ水場で、蛇口が出てるんですよ」

・・・今更遅い。そして、気配りゼロ! 

家までのメイン通路に、ぐっさりぶつけてください、といわんばかりの絶妙な高さで、飛び出ている蛇口。

少しでも気を抜くとこういうことになるから、ネパール生活での油断は禁物だ。

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