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2006年5月19日金曜日

箒(ほうき)にまつわる迷信

ネパールには、いろいろな迷信(俗信)があり、それを今でも信じながら生活している人は多い。

一昨日の話題にしたほうきにまつわる迷信(俗信)もよくきく。その中で、主流中の主流、現地人の多くが守っているもの。

ネパール人の家庭を訪問する機会があれば、ほうきが置かれている様子を観察してみるとおもしろい。掃く部分が上になっていること(逆箒状態でおかれていること)は、多分絶対にないから。なぜか? 逆箒は、自分に対して密かに敵意識を持っている者をも、まっすぐ置かれたほうきのように強くしてしまう、それは、自分に災いが降りかかる可能性が出てくることにつながる、だから、逆箒は避けるのだ。

また、ほうきを誤って踏んでしまったり、足で触ってしまったり、あるいは雑に扱ってしまったりしたあとには、必ずほうきに対しての罪を償うしぐさ(ほうきと自分の体の一部を交互に触るしぐさ)をする。なぜか? ほうきに足が触れてしまったりすると、首が痛くなってしまうことがある、という不思議な俗信があるのだ。だから、そうならないように、あらかじめ罪を償うというわけ。

そのほかにも、夜、掃き掃除をすると富(ラクシュミ神)が家から逃げていく、という俗信も信じられている。

ちなみに、俗信の解釈の仕方は、上記の通りであるとは限らない。民族、カースト、信仰宗教の違うたくさんの人に聞いてみると、違った解釈が聞けることがあって、なかなかおもしろい。

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