2006年5月27日土曜日
郵便局にまつわる話:第2話
(前回のつづき)
カトマンズ中央郵便局の小包引渡し場所は、近くにトイレがある。扉がいつも全開のため、私の鼻は、年中異臭を察知する。単なるアンモニア臭だけではない、複雑なニオイ。鼻は一番麻痺しやすい感覚とはいえ、よく、こんな場所で一日中仕事ができるなと、感心してしまう。しかし、よく感じることだが、私と、こちらの人たちがクサイと感じる感覚は、かなり違うから、特に気にすることもなく、局員は普通に仕事をしている。
どこの役所にも共通して言えることだが、局内は無意味にだだっ広く散らかっている。置いてあるベンチはいつも埃だらけで、人が座った後のお尻の形の部分だけ、埃がぬぐわれている状態。なんだか妙に恥ずかしくなる。別に私が恥ずかしがることもないのだが。
床や作業台には、荷物からはがされた送付伝票が常に散乱している。写真は、こんなに伝票が散乱しているのに、誰も何にも感じないのかニホンジンの私としてはかなり不思議に思えてしまう、郵便局の床。
狭いカトマンズの中の狭い日本人社会、過去、在ネ日本人で知っている人の名前が書かれてある伝票が捨てられているのを、何度も目にしたことがある。へえ、けっこうみんな、日本から、食料とか送ってもらっているんだなあ、などと伝票を眺めながら思う、趣味の悪い私。見たくなくても作業台の上に無造作に置いてあって、目に付いてしまうからしょうがない。
多分、本人が赴かず、ネパール人に荷物の受け取りを頼むと、こういう結果になるのだろう。個人情報の取り扱いをなんとも思っていないこちらの人たちは、人の名前や住所が書いてある伝票を、平気でその辺に捨てる。そういうのがイヤで、私はいつも、自ら郵便局に荷物を取りに行っている。でも、局員の手から伝票がその辺に捨てられるシーンを見ることもよくあるので、自分で荷物を取りに行ったところで、実は、あまり意味はないのだが。
(郵便局にまつわる話、とりあえず、おわり)
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