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2005年12月5日月曜日

結婚迷惑話



ネパールでは、結婚式を挙げられる月とそうでない月が分かれている。

3月~4月にかけての1ヶ月(チャイト月)と、7月半ば~11月半ばの4ヶ月(サウン月~カルティック月)、12月半ば~1月半ばの1ヶ月(プース月)は、結婚式には適さないとされている。

ちょうど今の時期(11月半ば~12月半ば)は、結婚式に適さない時期が続く間の中の、束の間の結婚月間という感じだ。だからというわけではないが、この時期になると、待ってましたといわんばかりに、式を挙げる人が多い。

カトマンズなどの都会で見かける結婚一連の行事は、地味婚(死語?)慣れしている日本人の目から見ると、あっけに取られるほど派手なこともよくある。

花嫁を迎えに行き、花婿の家に連れてくる時によく利用するのが、紙テープや生花でダサダサに飾り付けた、写真のような車。

まだまだ、一般家庭の車普及率は低いので、車はレンタカー屋から借りる場合が多いのだが、このときの料金設定、通常よりも高めになっていることも多い。飾りつけは自分たちでするから、別にレンタカー屋の手間は取らせないのに、なぜ高いのか?

それは、車を元通りにして返してくれない人たちがけっこういるからだ。ベタベタにつけられたテープをはがすという、けっこう手間のいる作業を、レンタカー屋がしなければいけない。なかなかきれいにはがれなくて、跡が残ったりしてしまうこともある。だから、その手間兼迷惑料込みで、レンタル代が高くなるというわけだ。



他人の結婚式の迷惑がらみの話は、他にもある。

このダサダサ車と一緒に行動する、管楽器と打楽器で構成される写真のような楽隊。

どの楽隊も、どうにかしてくれ、と思うぐらい、演奏が下手。まず、チューニングからして、全くあっていない。

管楽器担当者はみんな、マウスピースから出来るだけたくさんの息を吹きいれ、大きな音を出せばいいと思っている。息を吹き込みすぎると音が割れるものだが、そんなことは、全く気にしていない様子。

打楽器も同じ。見ていると、これでもかといわんばかりに、バチを高く振り上げ、太鼓の表面に力いっぱい叩きつけているのがわかる。

遠い昔、ブラスバンド部でユーフォニウムという楽器を担当していた私。(ユーフォニウムというのは、チューバの小さい版。今回掲載した楽隊の写真の、向かって左側の銀色の楽器。)よい音楽を作るには、チューニングをしっかりして、力まず軽く吹く、ことだと思っていたけれど、こちらの結婚パレード用楽隊たちにしてみれば、とにかく力んでナンボの世界のようだ。

って、演奏会ではないのだから、しかたないのだけれど、通りにこういう演奏があふれているこの時期、けっこううるさい。

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