久々の長期休暇で、しばらくカトマンズを離れている。
日本の夏は、実に8年ぶり。高温多湿の気候に、閉口気味。この暑さに比べると、今の時期のカトマンズは、なんて過ごしやすいんだろうと、実感する日々。
さて、話し変わって、ネパールを離れていると、意識していない限りネパールのニュースに触れる機会などない。ネパールとかかわりのない知人との会話の中では、ネパールのことなどほとんど出てこない。
しかし、意外なところでネパールの話題をすることが何度かあり、うれしくなったことがあった。
それは、いずれも病院での出来事だった。
日本に滞在している間、何回か病院(主に皮膚科)行く機会があった。
私がネパールから一時帰国していることを知ると、「懐かしいなあ、30年近く前、教授に連れられて何度か通ったことがあるよ。当時はよかったなあ」と言ってくれた医師がいたり(今もいいですよ、と、返答しておいた)、ネパールでの虫刺されの症状を相談すると、それに関係するネパールでの症例研究などを教えてくれた医師もいた。
「王様は今どうしているの?」と興味深く聞いてきた医師もいたし、以前からの政情をけっこうよく知っていて、今の情勢を気にかけてくれた医師もいた。
中でも、一番笑ったのは、ある看護師さんの一言。
知り合いがネパールで仕事をしていたことがあるとのことで、ネパールに行ったことはないが、彼女自身もネパールに興味を持っているという看護師さん。治療とは関係のないネパールのことを、いろいろ話しかけてくれた。
そして、治療を終えてわたしが去ろうとすると、彼女は手のひらを胸元であわせ(つまり合掌をして)、陽気に「ナマステ」と私を見送ってくれたのだ。
意外なところでであった『ナマステ』に、病院を出た後もしばらく顔がほころんでしまった。
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