ダサイン祭8日目の19日は、この祭の主役ドゥルガ女神に生贄を捧げる日。カトマンズなどでは、ヤギを生贄にする場合が多い。
そして、私の家の近所では、いつも早々と生贄用のヤギを確保し、本来の生贄の日の前日には殺して食べてしまう。
・・・ということを、前回書いた。
しかし、いつも不思議でおかしく思うのは、私の家の近所には、普段はチベット仏教への信仰心を強く示す民族が多く住んでいるということだ。
仏教徒の彼らにとって、ヒンドゥ教の祭であるダサイン祭はあまり関係がない。普段は、自分たちはチベット仏教徒であり、ヒンドゥ教徒は違う、という誇りを見せてくれたりもする。
しかし、ダサイン祭アスタミの日(生贄を捧げる日)には、誇りも見栄もすべて忘れて、生贄を口実に、早々とヤギを殺して食べるのだ。
宗教の違いなど関係なく、肉をたらふく食べる、という点においては、ダサイン祭は多くの人たちが楽しみにしている祭りなのだ。
日本で、クリスマスはケーキを食べる日、というような都合のよい習慣ができあがっているのと、少し似ているか、な?
ところで、本来ダサイン祭を祝うべき、ヒンドゥ教を熱心に信仰する司祭カーストに属する者たちは、この日、熱心にプジャはしても、生き物を生贄とする(殺す)ことはしない。代わりに、植物を切ることで、生贄を捧げたこととしたりする。
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