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2005年5月15日日曜日

ビニール袋

カトマンズを含むネパールの都市部では、買い物をすると、商品をビニール袋に入れてくれてしまうことが多い。

日本だったら、『袋いらないです』といえば、『資源を大切にしているのかな』というようなことを察してもらえるが、こちらでは、『タダでもらえるものをなぜ拒否するのか?』と思われてしまうことも、ある。

『資源を大切に』という観念は、一般人にはほとんどないといっても、言い過ぎではないと思う。

途上国では仕方のないことなのだと思うが、資源を大切にするよりも、自分の暮らしを豊かにするほうが大事。新しいものや、便利なものは、資源云々なんて話よりも、自分にとって大切。しかもタダで使えるなら、使って何が悪いの?という考えに、どうしても行き着いてしまうのだ。

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私は、(日本にいるときからそうだったのだが)、不要なものを家に置いておくことが嫌いなので、不要なビニール袋もなるべく受け取らないようにしている。

買い物に行くときなどは、以前もらった(もらってしまった)ビニール袋を持参する。

小さな八百屋などでは、袋を再利用していても特に気にも留められないが、カトマンズ一大きなスーパーマーケットで買い物をするときなど、レジで、自分のかばんの中から、折りたたんだ再利用ビニール袋を取り出す時に感じる周囲の視線は、かなり冷たい。

大きなスーパーでは、オシャレな服を着て、気取りながら買い物しているインド人やネパール人のカネモチ層が多い。(私にとってはその辺の近所のスーパー的な感覚でも、こっちの人にとっては、カトマンズ一のスーパーでの買い物なワケで、服装から何から気合の入れようが違う)。

そういう状況の中で、一度使ったシワのあるビニール袋を大事そうにかばんの中から取り出して再利用する私は、彼らの眼にはきっと『ダサいヤツ』として映っているに違いない。

===余談===

ネパール人たちは、ビニール袋に入れたゴミを、平気で道端や川に捨てたりする。

何千年後かに、20~21世紀のカトマンズ盆地の発掘作業をすることになったら、貝塚ならぬ、ビニール袋塚の出現に、発掘隊たちは驚くことだろう。

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