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2005年4月14日木曜日

ネパール新年&女の子の儀式

『新年』とはいっても、それほど盛大なお祝いはしない。朝、いつもよりもしっかりお寺にお参りをし、美味しい物を食べる、程度の祭日。

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知人の長女13歳(以下『彼女』と表記)の新年。

今朝、近くに住む親戚のお姉さんが、彼女に「新年のお参りに行きましょう」と誘うと、彼女はちょっと困ったように言った。「う、うん、でも、私、行けないかもしれない」

「なんで?新年なんだから、行きましょうよ」とお姉さんが誘っても、彼女は、理由をはっきり言わず、ただ、「行けないかも、、、」というばかり。

『女性がお寺参りにいけない』ということ=『生理中』であるということ。

* ヒンドゥ教の女性は、生理4日目まで穢れたものとして扱われ、寺院へ立ち入ることを禁じられる。また、台所にも入ることも許されない。

最近、少しずつ女の子らしくなってきた彼女。ははあ、と思ったお姉さんが「もしかして、始まったの?」と聞くと、彼女は突然泣き始めてしまった。「わからないけど、もしかしたら、そうかも、、、」

新年の今日、初潮を迎えた彼女。

初潮を迎えたヒンドゥ教の女の子は、太陽の当たらない部屋に11日間閉じ込められる。この間、部屋の外に出られるのは、日没後だけ。村の家では、トイレは外の別棟にある場合が多いので、日中はトイレにも行かれないことになる。この間、男性に見られてもいけないし、男性を見てもいけない。父親、血のつながった兄弟であっても、見る/見られることは許されない。

男性に声を聞かれてもいけないので、部屋の中に閉じ込められた女の子は、ひそひそ声で話さなければならない。いろいろな理由があるようだが、1つには、この決まりを破ってしまうと、男性が長生きできなくなる、というのもあるようだ。(かぐや姫とか、鶴の恩返しとか、そういう世界を連想してしまう)

彼女が太陽が照る屋外に出ることができるのは、12日目の朝。お清めをした後に、ヒンドゥ教のお坊さんを呼んで儀式が行われる。

このような習慣を『児童虐待』だとか『性差別』ととり、廃止させようとする先進国の人権保護団体などもあるようだが、ヒンドゥ教の女の子たちは、この習慣を静かに受け入れる。そして、大人になっていく。

余談。

お赤飯を炊いてお祝いする日本の習慣に、ヒンドゥ教の女性たちは「お父さんも一緒に食事するんでしょ?生理になったことが分かっちゃうじゃない。恥ずかしくないの?」と驚く。

11日間部屋に閉じ込められて、「あら、そういえば最近あそこのお嬢さん見ないわね」「そうそう、初潮を迎えたんですって。今日で3日目みたいよ」などと村中に具体的に知れ渡るほうが、恥ずかしくないか?

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