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2009年7月18日土曜日

46年越しの北海道一周とまだ続く自転車旅行

ネパールとは関係のないことですが、、、。

身内の話で大変恐縮なのだが、定年後、サイクリングに熱中し始めた実家の父(63)のことを。

2年前の同時期に「44年越しの日本縦断」という話を書いたことがあった。

若かりし頃、北海道の宗谷岬から九州の佐多岬までを自転車でつなぐべく走っていたことがあるそうなのだが、北海道の区間だけ実現できていなかった。中断していた目標を実現すべく、還暦過ぎてから地道なトレーニングを重ね、44年越しにやっと宗谷岬から佐多岬までの自転車走破が完了した、という話。

以前の記事: http://blog.livedoor.jp/himact/archives/50956759.html

その後も、自転車熱は冷めておらず、今度は北海道一周を目指し、昨年の同時期に挑戦していた。しかし、初日からの向かい風に加え、無理してアキレス腱を痛め、昨年はあえなく3日で断念。

そのリベンジとして、今年もまた先日より北海道に旅立っていた。

納沙布岬から長万部までを走破するのが今年の目標。これが達成できれば、北海道一周を果たせたことになる。

今回、私は父に、面倒な任務を命じられていた。父が携帯メールで翌日の走行予定コースを送ってくるので、夜、そのコースの最新気象予報(特に風向と風力)を簡潔にまとめ連絡する、という役目なのだ。家族の中で、時差の関係で私が適任であり(他は日本の母と、在米の妹)、また、最近父に借りが多いこともあり、この重要(?)な任務を引き受けることにした。

毎晩、翌日分の約4か所のピンポイント予報を知らせなければいけないので面倒ではあったのだが、地図と照らし合わせながら気象状況を想像していると、北海道疑似旅行をした気分にもなり、案外楽しかった。実は私、北海道には未だ行ったことがないのだ。

(カメラ会社勤務だったのだが)カメラを持たない主義の父。どんなに素晴らしい景色に遭遇しても、画像としての記録は一切残さない。毎晩1通、家族あてに非常に簡潔なメールが送られてくるのだが、えりも岬到着時、例外メールが届いた。

「襟裳岬到着 7時半 快晴 絶景です。」

相変わらず簡潔な、一行だけのメールだったのだが、現地からのメールは臨場感にあふれていた。きっと、メールせずにはいられないほど、よほど素晴らしい景色だったのだろうなあ、と、目の前に広がる青い空と海を想像し、胸を躍らせてしまった。

そしてついに一昨日、何回にも分けて挑戦した北海道自転車一周が、無事完了したとのことだ。

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ところで、昨年の敗退原因であるアキレス腱の強化のため、今回の実施までは、日々地道なトレーニングを重ねていた様子。負荷をかけた自転車での走り込みはもちろん、飼い犬の散歩中にも、両足に重りをつけ歩いていたりしていたそう。

話はそれるが、最近、こちらの旅行会社あてに、父と同年代の方からの問い合わせをいただくことがよくある。リタイアし自由な時間ができたことをきっかけに、長年の夢でもあったヒマラヤトレッキングを計画されるのだ。

こういう方たちに共通しているのは、みな、自分の体力を過信せず、日頃からトレーニングを重ねネパール訪問に備えている点。ウォーキングの際に重い荷物を背負って出かけたり、足に重りをつけて近所を歩いたり、という地道なトレーニングに励んでいる方も多い。

そういう方たちからメールをいただくたび、自分の父と重ねてしまう。事務的な返信の陰で、個人的にこっそりエールを送らずにはいられなくなってしまう。

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さて、北海道一周を終えた父だが、体力にも余裕が残っているとのことで、昨日よりフェリーで青森にわたり、酒田を目指して20日まで、日本海側をのんびり走ってみることにしたそうだ。(つまり、私の気象情報送信任務もあと少し続くことになる、、、)

しかし残念なことに、最後になって天候や風向きに恵まれず、大変な思いをしている模様。

それはそうと、お近くにお住まいの方、雨にも向い風にも負けず、自転車で走るシェルパ似のオヤジを見かけたら、もしかするとそれは私の父かもしれませんので、声をかけてやってください(笑)。

2 件のコメント:

  1.  完走、おめでとうございます。
    素晴らしいですね。若い世代の方はそういう事にロマンを求めなくなってしまって寂しいです。

     ふと思ったのは、そういうお父様だから春日山さんの今もあるのかと思いました。
    太いパイプでつながっているのだと思います。

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  2. コメントありがとうございます。

    仕事一筋の父でしたので、定年後、いったいどうなってしまうのか本気で心配していましたが、良い趣味が見つかり家族でホッとしているところです。

    近くにいると些細なことでの衝突は避けられないので、日本とネパールぐらいの距離で、年に何日か顔を合わせるぐらいが、ちょうどいいのかもしれないです(笑)。

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