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2007年5月8日火曜日

ハイビスカスとおじいさん

ネパールでは、朝のお祈り(プジャ)に生花はかかせない。

プジャ終了後、花びらを、頭の上にそっとのせる。

女性は、結っている髪の間に、ぐいぐいっと花びらをねじ込むこともある。男性の場合、頭にのせるだけだとすぐに落ちてしまうため、耳の間にはさんだりもする。

今朝見かけた小柄でしわだらけのおじいさん。腰は少し曲がり気味。くたびれた普段着用の白いダウラ・スルワル(ネパール男性の民族衣装)の上に、同じくくたびれた黒いベストを着ていた。頭には、ダカ・トピー(ダカ織の生地で作れらたネパール帽)。典型的なネパールのおじいさん、といった風貌。

きっと、朝のプジャを終えたばかりだったのだろう。耳の上に、花が見えた。

でも、さりげない花びらではなく、大ぶりの真っ赤なハイビスカスの花。南国で、小麦色の肌の女性が、長い髪と耳の間に挿していそうな、色鮮やかなあれ。

当たり前のようにそんな大きな花を耳に挿して歩くおじいさん。笑えるぐらいに似合わないのだけど、とてつもなくチャーミングだった。

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