先日のつづき、の前に、本日25日も、カトマンズ~ルクラ間全便欠航。
ポカラ周辺の悪天候で、ポカラ~ジョムソン便も全便欠航。カトマンズ~ポカラ便も、正午近くになってやっと運航開始となっていた。
カトマンズは雲のかかった空模様だったが、早朝のマウンテンフライトは運航。
さて、本題の先日の続きを。
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カトマンズ~ルクラ間、連日欠航になるとどういう状況になるのか、という問い合わせもあるのだが、その時の状況による、としか言いようがない。
今回、私たちが手配していたゲストでも、欠航の影響を受けた人たちがいたのだが、その状況は多種多様。参考までにいくつかのケースをあげてみたい。
● その1:陸路移動に切り替えたケース
11月11日にトレッキングを終えルクラに戻り、12日のフライトで飛ぶ予定だったゲスト(航空券のみの手配でガイドの同行無)、12日は一部の便は飛んだもののそれ以降欠航となり、予定日に飛べなかった。
その後、13日~15日まで全便欠航、16日、17日と一部の便は飛んだが当日搭乗予定客が優先され、結局乗れず。その時点で、カトマンズに戻れないトレッカーがルクラに1000人以上待機していたとも言われており、陸路でカトマンズに戻ることを決断。
18日ルクラを発ち、車道が引かれていないバンダル(ルクラから見てジリの手前)まで徒歩移動、バンダルからジープをチャーターしカトマンズへ23日夜帰着。
空路では約30分の行程だが、陸路だと、毎日ひたすら歩けるだけ歩いても、6日はかかる。
ルクラで立ち往生していた他のゲストの方は、現地のガイドたちに「バンダルまで3日で歩けるから歩いたほうが早いかもよ」と言われたそうだが、さすがにそれは現地人だから歩ける日数であって、一般的には無理だろう。
● その2:連日の欠航でも運よく予定日当日に搭乗でき、何の予定変更もないままカトマンズへ戻って来られたケース
11月11日にトレッキングを終え、12日のルクラ発航空券を持っていた「その1」とは別のゲスト、「その1」の人よりも予約便が早かったためか、多少の遅延はあったものの、予定便にてすんなりカトマンズに帰着。
12日は多くの便が欠航していたのだが、こういうこともある。
● その3:カトマンズで欠航に遭遇し、すぐにアンナプルナ方面へ行程を変更したケース
11月14日のカトマンズ発でルクラへ向かう予定だったゲスト。この日はルクラ路線全便欠航(前日も全便欠航だった)。その時点で、すぐにルクラ行きをあきらめ、予定を変更。翌15日にはポカラへ移動、アンナプルナ方面へのトレッキングに切り替え。
この方の場合、欠航当日にルクラ行きをあきらめたのは正解だった。下手すると、ずっと飛べず、毎朝カトマンズ市内と空港を往復するだけで旅程を消化してしまっていたかもしれない。
ちなみに、この方の航空券、タラ航空の始発便で予約していたのだが、当日カトマンズ空港カウンターで渡されたのはネパール航空の搭乗券。連日の欠航続きで、タラ航空がオーバーブッキング状態となり、空席があるネパール航空の機体をタラエアが借りて、増便していたのだった。
● その4:連日の欠航でも運よく予定日当日に搭乗でき、何の予定変更もないままカトマンズへ戻って来られたケース
11月16日にトレッキングを終え、17日のルクラ発航空券を持っていたゲスト。12日~16日までの5日分のルクラ待機客が2000人を超えていたという情報もあるにもかかわらず、予定便に乗れ、予定通りカトマンズに戻ってくることが出来た。
このゲストの場合、当日便のチケットを持っていたこと、エベレスト方面に顔の広いガイドが同行していたこと、航空会社にコネのあるロッジにも協力してもらったこともあり、大量の待機客を差し置いて、予定便に乗ることが出来たといっても過言ではない。
ちなみに、11月16日まではルクラ空港周辺の悪天候が欠航の原因だったのだが、17日はルクラは晴れていたのに、カトマンズ周辺が曇りであることが原因で一部の便しか飛べなかった。なんともうまくいかないものだ。
● その5:ルクラのロッジの人に掛けあってもらった効果があってか、予定便よりも早い便でカトマンズに戻って来られたケース
11月18日にトレッキングを終え、19日のルクラ発航空券を持っていたゲスト。当日の搭乗リストに名前はないといわれ、その後ルクラのロッジのスタッフとともに再び確認。しかし、19日は結局飛べず、20日の搭乗リストに名前を載せてもらう。
ルクラ午後発便の予定だったが、予定より早い時間にロッジのスタッフから「空席が出たから今すぐ空港へ向かえ」とお呼びがかかる。そして、予定便よりも早い便に乗れ、カトマンズに戻ってくることが出来た。
● その6:3度目の正直で飛べたケース
11月18日カトマンズ発予定で、ルクラへ向かう予定だったゲスト。先発便何便かは飛んだのだが、その後視界不良となり、7時~14時まで空港で待たされたあげく、欠航の宣告が。
翌19日も同じ状況で、2度空振りに終わる。
20日も飛ばなかったら、アンナプルナ方面へ予定を変更しよう、ということになっていたのだが、20日、午後過ぎに飛ぶことができた。予定より2日遅れてトレッキングを開始。
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以上、私たちが関わったゲストのケースだけでも、多種多様。
ルクラ発着のエベレスト街道トレッキングを計画する際には、天候と運に恵まれないと、こういう状況に巻き込まれるリスクもあるということを、あらかじめよく知っておいていただきたい。
また、ガイドを同行していないトレッカーがこのような事態に巻き込まれる場合、自分で直接航空会社と交渉しようと思っても全く相手にしてもらえないことが多いので気を付けよう。
ルクラで顔の利く大きいロッジに泊まり、うまくロッジの主人を味方につけることができればしめたもの、という感じだ。
※ 最後になりましたが、情報をお寄せ下さった皆様、貴重な情報をありがとうございました。
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余談。
連日の欠航で、おいしい思いをしたのはルクラのロッジの人たち! 通常、ルクラ滞在はトレッキング最終日に1泊しかしないのだが、今回、無名のロッジでさえも連日満室になるほどの混雑ぶりだったとのこと。
ガイドづてに聞いた話だが、小さな集落のルクラに、連日2000人とも3000人ともいわれる立ち往生客がいたおかげで、ルクラの地元のモモ屋(ネパール風水餃子屋)では、1週間で通常の1ヶ月分以上の稼ぎを得て、ホクホク顔だったとか。
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