久々の更新ですが、まだ帰国中のため、ネパールとは関係のない話題となります。ご了承ください。
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長期休暇シーズンになると販売されるJRの特別切符、青春18きっぷの『チラシ』を見たことはありますか?
私が初めてこのチラシを手にしたのが十代最後の春。今でも実家にあるそのチラシを見ると、(歳がばれますが)『販売期間平成4年2月10日~3月31日まで』と書かれているので、もう、17年も前のもののようです。
チラシには、自然を背景に、のどかな単線や無人駅が映える写真が使われていて、のんびり鈍行に揺られ、遠くへ行ってみたくなるような衝動に駆られます。
写真の横には、少しせつなくなるような言葉も添えられています。
JR駅の隅に、たくさんのパンフレットと一緒に何気なく置かれているそんなチラシに惹きつけられ、季節ごとに変わる新しいチラシを、無意識のうちにもらうようになっていました。
私がネパールに住み始めてからも、このチラシのよさに共感してくれる(?)叔父が、律儀に季節ごとのチラシを集めてくれていて、会う時には必ず新作を渡してくれます。
今まで集めっぱなしになっていたため、今回の帰国中、クリアブックにまとめてみたところ、1992年からのチラシが34枚集まっていました。途中抜けているものもありますが、よくここまでたまったものです。
ファイルのページを繰りながら、写真に添えらた言葉を何気なく読んでいると、私と同世代の人たちの心の中を語っているような気がして、はっとしました。
一例ですが、こんな感じです。
1993年冬 「この街で育ったら、どんな私になってただろう。」
1994年春 「彼のこと、将来のこと、今日のごはんのこと。」
1995年夏 「青春18きっぷが教えてくれた。心の渇きには、旅がある。」
1997年冬 「どうして旅をするのかな・・・」
1998年冬 「駅に着いた列車から、高校生の私が降りてきた。」
1999年春 「学校を卒業すると、春は黙って行ってしまうようになる。」
2002年夏 「自分の部屋で、人生なんて考えられるか?」
2002年冬 「冒険が足りないと、いい大人になれないよ。」
2003年春 「この旅が、今の僕である。」
2007年冬 「冒険に、年齢制限はありません。」
2008年夏 「ゆっくり行くから、見えてくるもの」
2009年夏 「大人には、いい休暇を取る、という宿題があります。」
1990年代、まだ10~20代だった若者は、途中少し迷ったり、自信を持とうとしたりしながら、2000年代後半には、確実に大人になってしまったようです。
これからの作品(ただのチラシですが、作品と呼びたくなります)では、どんな変化が現れるのか、次回帰国の楽しみがひとつ増えました。
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