2015年10月11日日曜日
燃料危機改善なるか
今朝のカトマンズ市内、警察署が管轄するガソリンスタンドから続く、給油を待つタクシーの列の一部。皆、前夜から並んでいたという。
車内は暑いし退屈なので、車を降りて日陰で運転手同士カードゲームをする集団、ドアを開けっ放しにし昼寝をする者、時間のつぶし方は様々。
今日の列は2kmほどしか延びていなくて、ずいぶん短いなあ、なんて思ってしまうほど、私の感覚もマヒしてきている。
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夕方、ネパールの新首相が決まった。選出される新首相によって、今後の燃料危機がどうなるか、今後の見通しが多少はたてられる、と朝から周りの人たちが言っていて、オフィスでも、皆そわそわ。
ネットのライブ中継で候補者たちの演説を聞くものの、小さな画面にイラつき、スタッフの何人かは、大画面で実況を見るため、近所のホテルへ。
選出されたのは、中国の支援を受け入れることに積極的なオリ氏。インドの対応に辟易している周りの人たちは、オリ氏の選出を喜ぶものの、「インドからの生活必需品輸送禁止措置は長期戦になるな」と、覚悟を決める言葉を、口々に言っていた。
しかし。オリ氏選出をインドの首相が歓迎し、予想外に、今の危機状態が好転しそうだ、というニュースも。
好転するならすぐに解決に向けて動くだろうし、そうでなければ長期化するだろう。この先、一体どうなるのか。今現在よくわからない。
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参考までに、10月11日時点で、燃料危機が旅行者へどのような影響を与えているかというと。
国際線は、欠航になっている航空会社(今のところ、中国南方航空、中国東方航空)を除き、燃料確保については自衛で何とかしているので、運航しているのならとりあえず大丈夫。
国内線も、燃料節約のため減便はしているが、とりあえず今すぐ飛べなくなる、という事態にはなっていない。移動としてのフライトではなく、お楽しみ目的のマウンテンフライトも運航しているくらいだから。
長距離を走るツーリストバスやローカルバスは、その時の状況次第。燃料が確保できないと運休になるが、確保できれば走る。直前の確認が必要。全く移動の足がないわけではない。タクシー、貸切車も同じ。
問題は食事かと思う。調理ガス不足により薪調理に切り替えているレストランもある話を先日のブログに書いたが、屋外スペースがあるレストランはそれができる。旅行者街タメル地区でも、調理ガスが尽き薪で調理しているレストランも出始めている。
しかし、屋外スペースがないところは、薪を使いたくても使う場所を確保できず、休業を余儀なくされているところもある。
ホテルのレストランも状況は同じ。ウチのオフィス近所のホテルでは、調理ガスの消費を最低限にすべく、レストランとしては休業し、宿泊客への朝食提供のみに切り替えたところも。
「今のところ問題ナシ!」と言い切るレストランやホテルもあるけれど、ガスの供給が途絶えている今、在庫が終わればそれまで、といった状況であることには、どこも変わりないと思う。
影響があるのはこれだけではない。カトマンズでは一年中停電が多く、今も毎日平均8時間程の計画停電がある。大きなホテルは自家発電機を備えているが、それを動かす燃料はディーゼル。燃料危機が続けば、停電時、発電機を十分に動かせなくなる恐れも出てくる。(いくつかの高級ホテルに確認したところ、当面はそういう心配はない、とのことではあるが)
燃料の輸送が明日にでもすぐに始まったとしても、通常の状態に戻るにはしばらく時間がかかるといわれている。
今の状況から見ると、(今後すぐ自体が改善に向かうとしても)、少なくとも10月中は旅行者にとっても何かしらの影響が出てくるのではないかとみている。
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