日本の桜のルーツとも言われている、秋咲きのヒマラヤザクラ。桜前線を追う日本のテレビ番組の撮影コーディネートのため、見栄えのするネパール各地の桜の木を探し求めたのは、ちょうど1年前のことでした。
ネパールの桜は、標高の高い場所から低い場所へと順に咲いていくそうで、11月初旬には、標高2000m程のトレッキングルートの各地でも、満開のヒマラヤザクラが見られていたそうです。
カトマンズ市内のヒマラヤザクラも、11月半ばを過ぎたころから少しずつ花をつけ始めました。11月後半に満開のピークを過ぎ、今は葉桜となってしまったものも多くありますが、あと2~3日は楽しめそうです。
排気ガス、埃、瓦礫の山等々、過酷な環境下に植わっている、ラジンパト通りの桜の木々。道路拡張工事に伴い、容赦なく切られてしまったものもありますが、まだ10数本残っており、きれいに花を咲かせていました。
道路拡張完成が近づけば、これらの桜の木もすべて伐採されてしまう運命にあるのかなあと、今年が最後の観賞チャンスになるであろうこの通りの、もうすぐ散ってしまう桜の花を、毎日通るたびに見上げています。
撮影場所:ラジンパト通り